テントウムシの島めぐり
ゲッチョ先生の楽園昆虫記
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盛口 満 著
ISBN978-4-8052-0890-8
四六判/232頁
\2,000+税
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概要
虫嫌いの人にも受け入れられる、みんなの人気者、テントウムシ。ヨーロッパでは「幸せを運ぶ虫」。農業の世界では害虫をやっつける「ヒーロー」。理科の先生にとっては「教材」。でも、虫屋には「人気のない虫」? だったりする。いろいろな顔を持っているテントウムシって何者なんだろう? 世界中には、どんなテントウムシがいるのだろう? 沖縄、ハワイ、グアム、ニュージーランド、そして夢の島まで旅する中で、テントウムシから見えてきたものとは……? 足元の小さな虫がその土地の固有性や、人と自然の歴史と環境変化を気づかせてくれる。成虫の色彩や斑紋の変異、幼虫や蛹のイラストを多数掲載、ミニ図鑑としても使える。
著者
盛口 満(もりぐち・みつる)
愛称は「ゲッチョ先生」。1962年千葉県生まれ。千葉大学理学部生物学科卒業。自由の森学園中・高等学校の理科教員を経て、沖縄大学人文学部こども文化学科教授。著書に『教えてゲッチョ先生! 昆虫の?が!になる本』『ゲッチョ先生の卵探検記』(共に山と渓谷社)、『僕らが死体を拾うわけ』(ちくま文庫)、『シダの扉』(八坂書房)、『生き物の描き方』(東京大学出版会)、『雑草が面白い』(新樹社)ほか多数。
目次
プロローグ
1章 テントウムシってどんな虫?
好きな虫とキライな虫/テントウムシとゴキブリ
テントウムシの名前の由来/テントウムシはマズい、ゴキブリはおいしい
テントウムシってどんな虫?/国内に一八〇種
食性と生態/虫屋の師匠/虫屋の生態
珍虫と駄虫/身近な街の虫
2章 幻のテントウムシを探せ
街のテントウムシ/五月、東京で虫探し
虫捕りの作法/東京のテントウムシ
これは珍虫?/カッコイイ虫
植物を見よ!/那覇のナナホシテントウ
田んぼのテントウムシ/偏食にもほどがある?
アブラムシとの密な関係
3章 テントウムシ屋と街歩き
テントウムシ屋登場/テントウムシ屋の虫探し
嬉しい発見、次々/「謎テントウ」の正体
テントウムシの夏休み
4章 消えたオオテントウを探して
オオテントウはどこへ?/キノコ屋の大発見
ついに発見/沖縄にオオテントウがいなくなった理由
宮崎再訪
5章 ハワイのテントウムシ
島の虫/ハワイへ
青いテントウムシ/海洋島の自然
悪夢の島
6章 数奇な島の虫の歴史
夢の島へ/夢の島のテントウムシ
ハワイの特殊性/ベダリアテントウの来歴
足元の自然
7章 青いテントウムシの正体
ハワイの外来昆虫/太平洋の奥地
ニュージーランドへ/ニュージーランドのテントウムシ
ニュージーランドの虫事情/ナミテントウの広がり
テントウムシの一番の敵
8章 テントウムシの島めぐり
マーシャル諸島へ/真珠の首飾り
マーシャルのテントウムシ/行きたくない島
グアムに行ってみたら……/テントウムシの目で見るグアム
「匿名の楽園」/日本最西端の島へ
奄美大島へ/屋久島へ/ナミテントウの謎
エピローグ 足元の虫
参考文献
索引
著者紹介
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