もう少し深く理解したい人のためのバイオテクノロジー

基礎から応用展開まで
表紙
高木正道 監修
平井輝生 編

ISBN978-4-8052-0786-4

A5判/312頁

\3,800+税

執筆者

浅野 行蔵、池田 友久、萱野 暁明 、酒井 重男、
佐々木 健、平井 輝生、矢田美恵子

概要

技術士資格の生物工学部門の受験科目を中心に、バイオテクノロジー分野の広範な知識を一冊に凝縮。選択科目の「細胞遺伝子工学」、「生物化学工学」、「生物環境工学」の全てをカバーしています。また、基礎的な事項から応用展開までがコンパクトにまとめられバイオテクノロジーの専門家を目指す人の「次の一冊」としても最適です。

目次

はじめに

本書の範囲

第T部 バイオテクノロジーの基礎

第T章 核酸と細胞分裂 
 1.1 生物の共通性 
 1.2 ヌクレオチドと核酸 
 1.3 DNAとRNA 
 1.4 制限酵素とベクター 
 1.5 宿主細胞 
  1.5.1 原核細胞 
  1.5.2 真核細胞 
 1.6 細胞分裂 
  1.6.1 原核細胞の細胞分裂 
  1.6.2 真核細胞の有糸分裂 
  1.6.3生殖細胞の減数分裂 
  1.6.4 受精 
 1.7 細胞周期 

 
第U章 遺伝子組換え技術 
 2.1 変異選択法 
 2.2 細胞融合 
 2.3 遺伝子組換え 
  2.3.1コンピテントセルを使用する方法 
  2.3.2 ファージ感染を利用する方法 
  2.3.3 リン酸カルシウム法 
  2.3.4 DEAEデキストラン法 
  2.3.5 エレクトロポレーション 
  2.3.6 マイクロインジェクション法 
  2.3.7 パーティクルガン法 
  2.3.8 アグロバクテリウム法 
 2.4 交配 


第V章 ゲノムと遺伝子の構造解析 
 3.1 ゲノム 
 3.2 ゲノムの解読 
 3.3 染色体地図 
 3.4 ミトコンドリアゲノム 
 3.5 ゲノムの複製 
 3.6 タンパク質の合成 
 3.7 糖タンパク質 
 3.8 遺伝子の構造解析 
 3.9 遺伝子の増幅技術 
  3.9.1 PCR法 
  3.9.2 ICAN法 
  3.9.3 LAMP法 


第W章 ブロッティング技術とマイクロアレイ 
 4.1生産物の同定技術 
  4.1.1 サザンブロッティング 
  4.1.2 ノーザンブロッティング 
  4.1.3 ウエスタンブロッティング 
  4.1.4  糖タンパクのブロッティング 
 4.2 マイクロアレイとDNAチップ 


第X章 細胞及び組織の培養  
 5.1 微生物細胞の培養 
 5.2 動物細胞及び組織の培養  
 5.3 植物細胞及び組織の培養 
  5.3.1 カルス 
  5.3.2 葯培養 
  5.3.3 プロトプラスト 


第U部 バイオテクノロジーの応用 

第Y章 近代発酵工業 
 6.1抗生物質 
  6.1.1 抗生物質の歴史と定義 
  6.1.2 抗生物質の探索 
  6.1.3 抗生物質の製造 
  6.1.4 製造菌株の改良 
  6.1.5 医薬品としての抗生物質 
  6.1.6 抗生物質の発展 
  6.1.7 薬剤耐性とバイオテクノロジー 
 6.2 アミノ酸発酵 
  6.2.1 グルタミン酸発酵 
  6.2.2 グルタミン酸以外のアミノ酸発酵 
  6.2.3 酵素によるアミノ酸の製造 
 6.3 ステロイド発酵 
  6.3.1 ステロイド化合物 
  6.3.2 微生物変換 
 6.4 核酸及び関連物質 
  6.4.1 イノシン酸の製造 
  6.4.2 グアニル酸の製造 
  6.4.3 その他の核酸関連物質 
 6.5ビタミン発酵 
  6.5.1 リボフラビン(ビタミンB2) 
  6.5.2 シアノコバラミン(ビタミンB12) 
  6.5.3 その他のビタミン 
 6.6 酵素の生産 
  6.6.1 酵素の一般的性状 
  6.6.2 微生物による酵素の生産 
6.6.3 遺伝子工学利用酵素等 
 6.7 組換えタンパク質発酵 
  6.7.1. ヒトのインスリン 
  6.7.2. ヒト成長ホルモン(hGH)及びIGF-T 
  6.7.3. インターフェロンα(IFN-α) 
  6.7.4. インターロイキン-2(IL-2)及び-6(IL-6) 
  6.7.5. ヒトカルシトニンおよびヒト利尿ぺプチド 
  6.7.6. ヒト上皮増殖因子 
  6.7.7. ヒト血清アルブミン 
  6.7.8. HTLV-Tgag-env融合抗原 
  6.7.9. B型肝炎ウイルス表面抗原 


第Z章 微生物の代謝制御と培養工学 

7.1 微生物の代謝 
 7.1.1 物質代謝とエネルギー代謝 
 7.1.2 炭水化物の代謝 
 7.1.3 脂肪酸の代謝 
 7.1.4 アミノ酸の代謝 
 7.1.5 その他の物質の代謝 
 7.1.6 代謝調節 
 7.1.7代謝制御と発酵 
7.2 培養工学の基礎 
 7.2.1 培養と増殖速度式 
 7.2.2 増殖収率と代謝係数 
 7.2.3 物質収支と速度論 
 7.2.4 培養操作法 
 7.2.5 酸素供給 


第[章 農畜水産業 
 8.1 植物新品種の開発 
  8.1.1 花卉 
  8.1.2 農作物 
 8.2 優良苗の大量生産 
 8.3 有用物質の生産 
 8.4  遺伝子組換え農作物 
 8.5 優良家畜の育種 
  8.5.1 精子の保存 
  8.5.2 胚移植(Embryo Transfer, ET) 
  8.5.3 体外受精(in vitro Fertilization, IVF) 
  8.5.4 胚操作 
  8.5.5 核移植(受精卵クローン) 
  8.5.6 体細胞クローン 
 8.6 クローン技術の応用と問題点 
 8.7 養殖魚介類への応用 
  8.7.1 魚介類の精子の凍結保存 
  8.7.2 雌性発生 
  8.7.3 雄性発生 
  8.7.4 クローン 
  8.7.5 3倍体 
  8.7.6 実験動物としての利用 
 8.8 動物工場 
  8.8.1 カイコの利用 
  8.8.2 マウスの利用 
  8.8.3 移植細胞の利用 
  8.8.4 家畜の利用 


第\章 医療及び医薬品工業 
9.1 医用動物 
  9.1.1 ノックアウトマウス 
  9.1.2 ノックインマウス 
  9.1.3トランスジェニックマウス 
  9.1.4トランスジェニック動物 
 9.2 再生医療 
 9.3 人工臓器・組織  
  9.3.1 人工心臓 
  9.3.2 人工血管 
  9.3.3 人工肝臓 
  9.3.4 人工腎臓 
  9.3.5 人工肺 
  9.3.6 人工皮膚 
  9.3.7人工血液 
 9.4 ゲノムの解読とその応用 
  9.4.1 ゲノムの解読 
  9.4.2 遺伝子診断 
  9.4.3 DNA鑑定 
  9.4.4 遺伝子治療(gene therapy) 
  9.4.5 テーラーメイド医療 
 9.5 医薬品開発 
  9.5.1 創薬研究とバイオテクノロジー 
  9.5.2 化学療法剤 
  9.5.3 バイオ医薬品 
  9.5.4 免疫関連創薬 
  9.5.5 まとめ 


第]章 バイオリアクター・センサーと膜利用技術 
 10.1. バイオリアクター 
  10.1.1バイオリアクターとは 
  10.1.2  固定化法 
  10.1.3 酵素の利用プロセス 
  10.1.4 バイオリアクターの応用例 
 10.2 バイオセンサー 
  10.2.1 バイオセンサーの原理 
  10.2.2 酵素センサー 
  10.2.3 免疫センサー 
  10.2.4 微生物センサー 
 10.3 膜利用技術 
  10.3.1 膜利用技術の特徴と用途 
  10.3.2 膜利用技術の動向 
 
第XI章 環境工学 
 11.1 廃水処理 
  11.1.1 廃水の種類と予備調査 
  11.1.2 廃水処理法の分類 
  11.1.3 物理的処理 
  11.1.4 物理化学的処理 
  11.1.5 生物学的水処理 
  11.1.6 生物学的脱窒 
  11.1.7 生物学的脱リン 
  11.1.8 バイオリアクターによる廃水処理 
  11.1.9 汚泥の処理 
11.2環境汚染物質の分解 
  11.2.1 ポリ塩化ビフェニル(PCB)の分解 
  11.2.2 ビスフェノールAの分解 
  11.2.3 有機スズの分解 
  11.2.4 ノニルフェノールの分解 
  11.2.5 ダイオキシン類の分解 
 11.3 有害物質分解酵素遺伝子を組み込んだ植物による環境浄化 
 11.4バイオレメディエーション 
  11.4.1 バイオレメディエーションの長所と短所 
  11.4.2 バイオレメディエーションの方法による分類 
  11.4.3 バイオレメディエーションの実際 


第XU章 グリーンバイオテクノロジー 
 12.1 はじめに 
 12.2 再生可能エネルギー・バイオマス 
  12.2.1バイオマスとは 
  12.2.2 バイオマスの工業原材料への変換 
  12.2.3 白色腐朽性担子菌を用いた植物バイオマスからセルロースの生産 
  12.2.4 バイオマスエネルギー 
  12.2.5 堆肥化の意義 
  12.2.6 コンポストとは 
  12.2.7 コンポストの原理と発酵 
  12.2.8 高速堆肥化 
  12.2.9 コンポストの効果 
  12.2.10 コンポストの製造装置 
  12.2.11 コンンポストの微生物群 
  12.2.12 コンポスト最新の動向  
 12.3 製紙汚泥の利用 
  12.3.1 製紙汚泥から糖生成 
  12.3.2 製紙汚泥からアルコール生成 
 12.4 炭酸ガスを微生物に食べさせる 
  12.4.1 コリネ型細菌による炭酸ガス有効利用技術 
  12.4.2 バイオマス(CO2)資源からエタノール 
  12.4.3 微生物による工業的エタノール製造 
12.5 生分解性プラスチック 
  12.5.1 生分解プラスチックとは 
  12.5.2 生分解プラスチックの種類 
  12.5.3 生分解性プラスチックの特徴 
12.6 バイオコンバージョン 
  12.6.1 バイオコンバージョンの長所と短所 


第XV章 生物多様性条約及びバイオ安全議定書(カルタヘナ法) 
 13.1 カルタヘナ法の概要 
 13.2 使用承認手続き 
 13.3 遺伝子組換え農作物・食品・飼料などの安全性の確保 
 13.4 医薬品などにおける遺伝子組換え生物等の安全性の確保 
 13.5 まとめ 


第XW章 技術士試験に見るバイオテクノロジー 
 14.1 はじめに 
 14.2 技術士(生物工学部門)試験 
 14.3 技術士第一次試験 
 14.4 技術士第二次試験 
 14.5 過去問題に見るバイオテクノロジーの最新動向 
 14.6 バイオテクノロジーと生命倫理 


略語表
索引