造水の技術
増補版
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和田 洋六著
ISBN4-8052-0743-4
A5判/392頁
\6,000+税
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概要
生活水や産業用水が上水である必要はない.本書は排水を目的に合う水質に作り変える手段を提言.
造水に関する基礎事項と共に生活用水・工業用水の処理技術さらに高度処理と再利用技術などを解説する.
増補版では環境への負荷を削減する環境管理手法をもとに資源としての水と排水処理から造水に至る手法の概念を加筆した.
目次
はじめに
1. 懸濁物の除去
1.1 凝集沈殿
1.1.1 粒子の大きさと沈降
1.1.2 コロイドの電気二重層
1.1.3 コロイドの凝集
1.1.4 凝集剤
1.1.5 アルミニウムイオンの性質
1.1.6 沈殿
1.1.7 傾斜板による沈降促進
1.2 濾過
1.2.1 緩速濾過と急速濾過
1.2.2 急速濾過装置の構造
1.2.3 急速濾過器の逆洗浄
1.2.4 マイクロフロック濾過
1.3 重金属の除去
2. 浮上分離
2.1 油分の浮上分離
2.2 加圧浮上
3. 膜分離
3.1 MF 膜分離
3.1.1 クロスフロー濾過
3.1.2 吸引濾過
3.1.3 有機物吸着と親水度の関係
3.2 UF 膜分離
3.2.1 濃縮界面の破壊
3.2.2 UF 膜の形状
3.2.3 UF 膜濾過の基本フローシート
3.3 RO 膜分離
3.3.1 RO 膜の阻止率
3.3.2 RO 膜の形状
3.3.3 RO 膜面の汚染
3.3.4 前処理
3.3.5 スケール防止対策
3.3.6 膜の洗浄
3.3.7 RO 膜装置の基本フローシート
3.3.8 RO 膜の配列
3.3.9 NF 膜分離
3.4 電気透析膜分離
3.4.1 電気透析法の原理
3.4.2 電気透析装置
3.4.3 電気透析装置のフローシート
3.4.4 食塩水電解と海水濃縮
4. 酸化処理
4.1 塩素酸化
4.1.1 塩素処理副生成物
4.1.2 臭素化副生成物
4.1.3 塩素処理の代替技術
4.2 オゾン酸化
4.2.1 オゾン酸化の特徴
4.2.2 オゾン発生装置
4.2.3 オゾン化空気による消毒副生成物
4.2.4 オゾン酸化と活性炭処理
4.2.5 過酸化水素併用オゾン酸化
4.2.6 紫外線照射併用オゾン酸化
4.3 フェントン酸化
5. 活性炭吸着
5.1 活性炭による上水道処理
5.2 オゾン酸化併用活性炭処理
6. イオン交換
6.1 イオン交換樹脂の種類と反応
6.2 水中の溶解イオン除去
6.3 イオン交換樹脂の選択性
6.4 イオン交換塔の配列
6.5 並流再生と向流再生
6.6 イオン交換塔の操作
6.7 イオン交換塔の構造
7. 鉄およびマンガンの除去
7.1 水中の鉄・マンガンの形態
7.2 空気酸化による除鉄
7.3 塩素酸化による除鉄
7.4 直接濾過除マンガン法
7.5 オゾン酸化による除鉄・除マンガン
8. 脱酸素処理
8.1 水中における鋼の腐食
8.2 脱酸素の方法
8.2.1 物理的脱酸素
8.2.2 化学的脱酸素
8.3 防食の方法
9. 生物処理
9.1 活性汚泥法
9.2 生物膜法
9.3 脱チッ素・脱リン処理
9.3.1 チッ素の除去
9.3.2 リンの除去
9.4 高負荷嫌気性処理
9.4.1 嫌気性処理の概要
9.4.2 分解経路と影響因子
9.4.3 UASB 処理プロセスの設計
9.4.4 UASB 法の処理性能
9.4.5 嫌気性処理と好気性処理の比較
10. 生活用水
10.1 飲料水
10.1.1 緩速濾過法による浄水
10.1.2 急速濾過法による浄水
10.1.3 おいしい水
10.2 海水淡水化
10.2.1 逆浸透膜装置の構成
10.2.2 海水淡水化用逆浸透膜
10.3 雨水の利用
10.3.1 雨水の水質
10.3.2 雨水槽の位置
10.3.3 雨水処理方式
10.3.4 雨水の集水方式
10.3.5 雨水利用の実施例
10.3.6 雨水用施設の維持管理
11. 工業用水
11.1 ポイラ用水
11.1.1 ボイラの種類
11.1.2 ボイラにおける障害と水質
11.1.3 ボイラ用水処理とスケール
11.2 超純水
11.2.1 電子産業と超純水
11.2.2 超純水の精製方法
11.3 冷却水
11.3.1 冷却水系の分類
11.3.2 冷却水の水質と障害
11.3.3 冷却水処理の経緯と防食剤の種類
12. 排水の高度処理と再利用
12.1 シアン排水の再利用
12.1.1 実験装置
12.1.2 実験結果
12.1.3 シアン排水のリサイクルシステム
12.2 クロム排水の再利用
12.2.1 実験装置
12.2.2 実験結果
12.2.3 クロム排水のリサイクルシステム
12.3 金属表面処理排水の再利用
12.3.1 重金属とシリカの除去
12.3.2 有機物の除去
12.3.3 逆浸透膜の選定
12.3.4 実装置の設計と運転
造水の技術 増補
増補にあたって
13. 造水
13.1 いま、なぜ造水なのか
13.1.1 わが国の水事情
13.1.2 水の循環
13.1.3 水の働きとその精製法
13.2 水とクリーナープロダクション(Cleaner Production)
13.2.1 排水量の削減
13.2.2 原材料の変更
13.2.3 生産プロセスの変更
13.2.4 有価物の回収
13.2.5 高度処理とリサイクル
13.3 造水の必要性
参考資料
1. 水質汚濁に係わる環境基準
2. 水質汚濁防止に係わる排水基準
3. 新しい水道水質基準
4. 土壌の汚染に係わる環境基準
5. 特定地下浸透水の浸透の制限
6. 先端産業の要望水質
7. 農業用水基準等
8. 水稲に対する有害物質
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