<鉄鋼技術の流れ 6>

形鋼圧延技術

技術導入,研究,そして自主技術開発
表紙
中島浩衛著
日本鉄鋼協会監修

ISBN4-8052-0618-7

A5判/256頁

\4,000+税



概要

海外からの技術導入,研究開発の開始,そして現代工場へのリフレッシュのための自主技術開発へと歴史的に発展してきた形鋼圧延技術の流れがわかるようにするとともに,機能的な構造材料としての形鋼圧延技術などについても触れ,圧延の理論と実際について解説した.

目次

1.日本における圧延技術・研究の流れ
 1.1 圧延技術の共同研究活動と圧延理論分科会の発足
 1.2 1960年代までの圧延技術研究(技術導入時代の技術研究揺籃期)
 1.3 1960年代,高度成長時代の圧延技術研究の動向
 1.4 1970年代〜1980年代の圧延技術自主開発時代の到来
 1.5 1990年代の圧延技術および叢書「形鋼圧延技術」の構成
 1.6 21世紀の圧延技術の研究・開発課題と考え方

2.形鋼圧延技術の発展と歴史的変遷
 2.1 近代製鉄技術が誕生する頃までの製鉄技術の実情
 2.2 軌条の圧延技術の発展
  2.2.1 日本で最初の分塊圧延工場の稼働と軌条材直送圧延
  2.2.2 軌条の圧延設備が稼働する時代の背景
  2.2.3 軌条の圧延設備と圧延技術(1901年頃〜1930年頃)
  2.2.4 軌条の圧延技術の改良・改善(1930年頃〜1965年頃)
  2.2.5 軌条のユニバーサル圧延技術の実用化開発の経緯
 2.3 形鋼の圧延技術の発展
  2.3.1 初期における形鋼の圧延技術(1901年頃〜1930年頃)
  2.3.2 中期における形鋼の圧延技術(1930年頃〜1965年頃)
 2.4 H形鋼のユニバーサル圧延ミルの発明と圧延技術の進歩
  2.4.1 欧米におけるH形鋼のユニバーサルミル圧延技術の発展
  2.4.2 日本におけるH形鋼圧延技術の発展
 2.5 形鋼圧延設備の進歩発展の歴史
  2.5.1 形鋼圧延機の種類と特徴
  2.5.2 形鋼圧延機の付帯装置

3.高度成長時代以降の形鋼の新圧延技術の開発(I)
  〜形鋼の新圧延プロセスの自主技術開発時代(1965年以降)〜
 3.1 軌条のユニバーサル圧延法の開発
  3.1.1 時代の背景と条鋼工場のリフレッシュ計画
  3.1.2 軌条の各種孔形圧延法の特徴の比較
  3.1.3 軌条の孔形圧延技術の研究開発状況
  3.1.4 軌条のユニバーサル圧延法の開発
 3.2 鋼矢板のユニバーサル圧延法の開発
  3.2.1 形鋼の圧延技術革新に向けた取組みと背景
  3.2.2 鋼矢板のユニバーサル圧延法の開発研究
 3.3 T形鋼(Tバー)の3ロール圧延法の開発
  3.3.1 T形鋼の3ロール圧延法の基本原理
  3.3.2 T形鋼の3ロール圧延特性(I)(モデル圧延実験研究)
  3.3.3 T形鋼の3ロール圧延特性(II)(現場試圧延結果)
 3.4 山形鋼の3ロール圧延法の開発
  3.4.1 山形鋼圧延の問題点と3ロール圧延法の基本原理
  3.4.2 山形鋼の3ロール圧延法のモデル実験研究と圧延技術
 3.5 インバート形鋼の3ロール圧延法の開発
  3.5.1 インバート形鋼の孔形圧延法とその問題点
  3.5.2 インバート形鋼の左右非対称圧延における基本特性
  3.5.3 インバート形鋼の3ロール圧延法の圧延特性
  3.5.4 インバート形鋼の3ロール圧延法の実機への適用

4.高度成長時代以降の形鋼新圧延技術の開発(II)
  〜形鋼圧延の連続化,自動化および高品質化のための
   計算機制御時代の到来(1972年〜現在)〜
 4.1 H形鋼の連続圧延技術および自動化圧延技術の開発と背景
  4.1.1 日本におけるH形鋼連続圧延ミルの開発の背景
  4.1.2 形鋼圧延の連続化の進展
  4.1.3 H形鋼連続圧延のNon-loop式無張力制御方式の開発
  4.1.4 H形鋼圧延の計算機自動制御およびAGCの適用
 4.2 H形鋼の連続圧延法の開発
  4.2.1 H形鋼の連続圧延法の研究開発の進め方
  4.2.2 H形鋼のユニバーサル圧延特性の基礎的研究
      (モデル実験研究)
  4.2.3 H形鋼連続圧延における速度制御のモデル実験研究
 4.3 H形鋼の連続圧延の基礎理論と制御特性
  4.3.1 H形鋼の連続圧延の基礎理論
  4.3.2 H形鋼の連続圧延の制御特性と熱間圧延への拡張
  4.3.3 H形鋼の連続圧延の実機設備への適用
 4.4 鋼矢板形鋼の連続圧延技術の開発
  4.4.1 一般大形形鋼の連続圧延の開発とその問題点
  4.4.2 鋼矢板形鋼のモデル圧延実験研究による連続圧延特性
  4.4.3 君津製鉄所H形鋼連続圧延ミルによる現場実験
  4.4.4 形鋼圧延の連続化技術に残された課題
 4.5 高性能H形鋼の圧延技術の開発 
   (外法一定H形鋼の高効率自在造形圧延技術)
  4.5.1 H形鋼の特徴と高性能化開発への市場の要請
  4.5.2 H形鋼のウェブ内幅制御圧延技術と設備開発

5.形鋼圧延の理論と実際
 5.1 熱間圧延の幅拡がり研究と圧延理論
  5.1.1 初等解析理論による幅広がり特性
  5.1.2 熱間圧延の鉄鋼材料の幅広がり式とその特徴
  5.1.3  幅広がり式と実測値との比較
 5.2 孔形圧延のモデル実験の相似性と圧延特性の解析
  5.2.1 孔形圧延研究の難しさとモデル実験の必要性
  5.2.2 孔形圧延のモデル実験用材料と塑性変形特性
  5.2.3 モデル圧延実験の基本的な相似則
  5.2.4 モデル実験による孔形圧延の基本的圧延特性
 5.3 形鋼圧延の有限要素法(FEM)による解析研究の現状
  5.3.1 圧延の3次元変形と有限要素法(FEM)解析
  5.3.2 H形鋼圧延の有限要素法(FEM)による解析例