薬学生のための
病態生理と薬物治療
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久保田和彦著
ISBN4-8052-0568-7
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B5判/310頁/\3,800
概要
薬剤師国家試験に課せられる「病態生理と薬物治療」のマスターに最適.疾病を知るために,その臨床症状を記して病態・病因を明らかにし,それらの理解の上に立って薬物治療や薬物の選択をいかにすべきかの順序で記述.難解な生理学的用語には注釈を加え,器官別に理解しやすいようにまとめた.
目次
第I編 薬物治療、病態生理総論
第1章 薬物動態、薬効の修飾
1. 薬物の体内動態
1.1 消化管からの薬物の吸収
1.2 排泄
1.3 分布
1.4 タンパク結合
1.5 代謝
練習問題
第2章 薬効・毒性と種差
1. 種差の例
2. 人種差の例
第3章 薬物の器官毒性
1. 神経系に対する薬物の毒性
2. 肝毒性
2.1 活性酸素種生成による障害
3. 腎毒性
3.1 抗生物質の腎毒性
3.2 サルファ剤
3.3 抗腫瘍薬
3.4 D-ペニシラミン
4. 眼毒性
4.1 角膜、水晶体の混濁
4.2 視覚異常
5. 聴覚毒性
5.1 アミノ配糖体
5.2 シスプラチン
第4章 高齢者と小児の生理学的特性と薬物の作用
1. 高齢者の生理機能と薬効
1.1 体組成変化
1.2 心・血管系
1.3 腎機能
1.4 肝機能
1.5 消化管
1.6 加齢に伴うホルモンの分泌
1.7 脳
1.8 細胞におけるシグナル伝達
1.9 高齢者における薬物分布
2. 小児の生理機能と薬効
2.1 消化管における吸収能
2.2 血漿タンパク
2.3 血液・脳関門
2.4 肝機能
2.5 腎機能
第5章 妊娠と生理機能の変化、薬効・毒性
1. 妊娠と生理機能の変化
1.1 ホルモンなどの分泌
1.2 全身の変化
2. 妊娠時と薬物の有害作用
3. 催奇形性薬物
4. 母乳への薬物の移行
練習問題
第6章 病態と薬物効果
1. 肝機能障害と薬物効果
2. 腎機能障害時の薬物効果
練習問題
第7章 臨床検査
1. 臨床化学、病態との関係
1.1 尿検査
1.2 血液検査
1.3 腫瘍マーカー
1.4 肝機能検査
1.5 血液凝固系検査
1.6 腎機能
1.7 呼吸器系の検査
2. 心電図、その他
2.1 心電図
2.2 異常心電図と心臓の病態
2.3 モルター心電図
3. 種々の画像診断
4. その他の検査
練習問題
第II編 疾病と病態生理
第1章 精神・神経系疾患
1. 精神分裂病
2. 躁うつ病
3. 神経症と心身症
3.1 神経症
3.2 心身症
4. てんかん
5. パーキンソン病とパーキンソニズム(パーキンソン症候群)
6. 器質的老年期精神障害
6.1 アルツハイマー型痴呆
6.2 脳血管性痴呆
7. 脳血管障害
7.1 脳出血
7.2 くも膜下出血
7.3 脳梗塞
7.4 一過性脳虚血性発作
練習問題
第2章 骨・関節疾患
1. 骨粗鬆症
2. 変形性関節症
3. 慢性関節リウマチ
練習問題
第3章 免疫・アレルギー
1. 免疫疾患
1.1 総論
1.2 免疫不全症
2. リウマチ性疾患、膠原病
2.1 慢性関節リウマチ
2.2 全身性エリテマトーデス
3. アレルギー性疾患
3.1 じん麻疹、血管性浮腫
3.2 アトピー性皮膚炎
3.3 アレルギー性鼻炎
3.4 花粉症
3.5 接触性皮膚炎
4. アナフィラキシー性ショック
4.1 ショックとは
4.2 アナフィラキシーショック
練習問題
第4章 心臓・血管系疾患
1. 心不全
1.1 急性心不全の薬物治療
1.2 慢性うっ血性心不全の薬物治療
2. 不整脈
2.1 頻脈性不整脈
2.2 徐脈性不整脈
2.3 抗不整脈薬の使い方
3. 虚血性心疾患
3.1 狭心症
3.2 心筋梗塞
3.3 心筋症
4. 高血圧症
4.1 高血圧の基準
4.2 高血圧症の分類
4.3 高血圧症の段階(重症度)
4.4 病態
4.5 高血圧症の薬物治療と薬物の選択
練習問題
第5章 腎疾患・泌尿生殖器疾患
1. 急性糸球体腎炎
2. 慢性糸球体腎炎
3. 糖尿病性腎症
4. 腎不全
4.1 急性腎不全
4.2 慢性腎不全
5. ネフローゼ症候群
6. 透析
7. 腎・尿路感染症
7.1 腎盂腎炎
8. 尿路結石症
9. 前立腺肥大
10. 微弱陣痛
練習問題
第6章 呼吸器疾患
1. 気管支炎
2. 慢性閉塞性肺疾患
2.1 慢性気管支炎
2.2 肺気腫
3. 肺炎
3.1 細菌性肺炎
3.2 クラミジア肺炎
3.3 ウイルス性肺炎
3.4 真菌性肺炎
3.5 原虫性肺炎
3.6 間質性肺炎
4. 肺真菌症
5. 肺結核症
6. 気管支喘息
練習問題
第7章 消化器疾患
1. 胃炎
1.1 急性胃炎
1.2 慢性胃炎
2. 消化性潰瘍(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)
3. 急性ウイルス性肝炎
3.1 肝炎ウイルス
4. 劇症肝炎
5. 慢性肝炎
6. 肝硬変
7. 急性胆嚢炎
8. 胆管炎
9. 胆石症
9.1 胆石の種類
9.2 胆石の成因
10. 膵炎
10.1 急性膵炎
10.2 慢性膵炎
11. 便秘・下痢
11.1 下痢
11.2 便秘症
12. 腸炎
12.1 偽膜性腸炎
12.2 クローン病
12.3 潰瘍性大腸炎
13. 過敏性腸症候群
14. 痔(核)
練習問題
第8章 血液および造血器疾患
1. 貧血
1.1 鉄欠乏性貧血
2. 巨赤芽球性貧血
2.1 悪性貧血
2.2 葉酸欠乏症
3. 再生不良性貧血
4. 溶血性貧血
4.1 遺伝性球状赤血球症
4.2 酵素異常による溶血
4.3 異常ヘモグロビン症
4.4 自己免疫性溶血性貧血
5. 赤血球増加症(多血症)
6. 紫斑病
6.1 血管性紫斑病
6.2 血小板減少性紫斑病
6.3 線維素溶解による出血
7. 白血球増加症
8. 白血球減少症
9. 血友病
10. 播種性血管内凝固症候群(汎発性血管内凝固)
11. 白血病
11.1 急性白血病
11.2 慢性骨髄性白血病
11.3 慢性リンパ性白血病
練習問題
第9章 感覚器疾患
1. 緑内障
2. 白内障
3. めまい(眩暈)
練習問題
第10章 内分泌・代謝疾患
1. 糖尿病
2. 低血糖症
3. 甲状腺機能亢進症・低下症
3.1 甲状腺機能亢進症
3.2 甲状腺機能低下症
4. 尿崩症
5. 高脂血症
5.1 原発性高脂血症
5.2 家族性高コレステロール血症
5.3 高脂血症の薬物療法
6. 高尿酸血症
6.1 痛風
練習問題
第11章 腫瘍
1. 発がん
2. 腫瘍マーカー
3. 転移
4. 抗悪性腫瘍薬(制がん薬、抗がん薬)の使い方
5. 悪性腫瘍各論
胃がん
大腸がん
食道がん
肝がん
膵がん
肺がん
乳がん
前立腺がん
子宮がん
卵巣がん
6. 白血病
練習問題
第12章 炎症
1. 炎症
2. 炎症の薬物治療と抗炎症薬の使い方
2.1 非ステロイド性酸性抗炎症薬
2.2 塩基性抗炎症薬
2.3 ステロイド性抗炎症薬の使い方
2.4 疾患修飾性抗リウマチ薬
練習問題
第13章 感染症
1. 総論
1.1 主要症状
1.2 菌交代現象(菌交代症)と日和見感染
1.3 敗血症
1.4 感染症とその治療薬の略号
2. 細菌感染症
3. スピロヘータ、リケッチア、クラミジア、マイコプラズマ、真菌感染症
4. ウイルス感染症
4.1 インフルエンザ
4.2 アデノウイルス感染症
4.3 コクサッキー、エコーウイルス感染症
4.4 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
4.5 麻疹
4.6 日本脳炎
4.7 風疹
4.8 単純ヘルペス感染症
4.9 帯状疱疹
4.10 サイトメガロウイルス感染症
4.11 ウイルス肝炎
4.12 後天性免疫不全症候群(エイズ)
5. 原虫性疾患
5.1 アメーバ感染症
5.2 マラリア
5.3 トキソプラズマ症
5.4 ニューモシスチス症
5.5 トリコモナス症
6. 抗菌薬の使い方
6.1 抗菌薬の選択
6.2 抗菌薬の効果的な使い方
6.3 抗菌薬の相互作用
6.4 抗菌薬の併用療法
練習問題
第III編 医薬品の安全性
第1章 副作用の種類
1.1 過敏による反応
1.2 特異体質
1.3 一般的な用量で現れる有害反応
1.4 相互作用
1.5 薬物依存
第2章 副作用の予測
2.1 添付文書
2.2 薬歴
2.3 年齢
2.4 遺伝的要因
2.5 アレルギー性体質
第3章 急性薬物中毒とその処置法
3.1 中毒の診断と初期治療
3.2 原因物質の除去
3.3 解毒薬、拮抗薬
練習問題
索引
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