工業洗浄の技術

表紙
辻 薦著

ISBN4-8052-0508-3

A5判/280頁

\3,800+税



概要

洗浄の基本的要素とその体系化について役立つように,工業洗浄の全般について概説した前書に,特に精密洗浄について加筆し,また,フロンなど環境との関わりから使用が禁止される合成溶剤についても最新の情報を盛り込んだ.内容:総論/洗浄力要素/洗浄システムと管理/洗浄事例

目次

1. 総論
 1.1 工業洗浄の分野
  1.1.1 家庭の洗浄と工業洗浄
  1.1.2 工業洗浄の目的
  1.1.3 精密工業洗浄
 1.2 洗浄系
  1.2.1 洗浄媒体
  1.2.2 汚れ
   1) 汚れの概念
   2) 汚れの分類
  1.2.3 洗浄対象物
   1) 鉄鋼
   2) ステンレス鋼
   3) 銅
   4) アルミニウム
   5) シリコン
   6) ガラス類
   7) プラスチック類
  1.2.4 洗浄力

2. 洗浄力要素
 2.1 溶解力、分散力
  2.1.1 水
   1) 水の特性
   2) 硬水と軟水、純水、超純水
   3) 水の極性構造
  2.1.2 溶剤
   1) 溶剤の評価
   2) 溶剤各論
   3) 混合溶剤
 2.2 界面活性力
  2.2.1 活性剤の構造
  2.2.2 水中における活性剤の挙動
  2.2.3 非極性溶剤中の活性剤の挙動
  2.2.4 活性剤水溶液の洗浄力
  2.2.5 活性剤の種類
   1) 陰イオン系(アニオン)活性剤
   2) 陽イオン系(カチオン)活性剤
   3) 非イオン系(ノニオン)活性剤
   4) 両性系(アンフィビアス)活性剤
  2.2.6 助剤
  2.2.7 活性剤の使用法
   1) 使用濃度
   2) 活性剤の問題点
   3) 活性剤を用いた洗剤処方例
 2.3 化学反応力
  2.3.1 酸類
   1) 硫酸
   2) 塩酸
   3) 硝酸
   4) リン酸
   5) フッ酸
   6) クロム酸
   7) シュウ酸、スルファミン酸
   8) その他の有機酸
  2.3.2 アルカリ類
   1) 各アルカリの一般的性質
   2) 洗浄対象物に対する腐食性
   3) 汚れに対するアルカリの作用
   4) アルカリ洗浄の問題点
  2.3.3 酸化剤
  2.3.4 金属イオン封鎖剤
 2.4 吸着力
  2.4.1 吸着剤の特性
  2.4.2 吸着剤の種類
 2.5 物理力
  2.5.1 熱
  2.5.2 界面流動
   1) 攪拌
   2) 管路の洗浄
   3) その他
  2.5.3 圧力
   1) 噴射洗浄
   2) 持続性泡膜を利用した噴射洗浄
   3) その他の圧力の利用
  2.5.4 摩擦力
  2.5.5 研磨力
  2.5.6 超音波力
   1) 超音波洗浄装置
   2) 超音波の洗浄力
   3) 超音波洗浄の問題点
   4) メガソニック級の超音波洗浄
  2.5.7 電解力
   1) 電解脱脂
   2) 電解研磨
  2.5.8 紫外線力
  2.5.9 プラズマ洗浄力
   1) プラズマ
   2) 精密洗浄への利用
  2.5.10 濾過
 2.6 酵素力
  2.6.1 酵素の洗浄力とその種類
  2.6.2 酵素の使用上の特異点
  2.6.3 酵素の利用例

3. 洗浄システムと管理
 3.1 洗浄システム
  3.1.1 洗浄システム設計の基礎
  3.1.2 洗浄システムの評価
  3.1.3 乾式洗浄システムと湿式洗浄システム
 3.2 乾式洗浄
 3.3 湿式洗浄
  3.3.1 噴射洗浄
  3.3.2 浸漬洗浄
   1) 基本システム
   2) システムの構成
   3) システムの問題点
   4) 媒液相の転換
  3.3.3 溶剤蒸気洗浄装置
 3.4 洗浄での界面の概念
  3.4.1 界面
  3.4.2 洗浄における界面の転移
 3.5 界面の微量吸着汚れ
 3.6 洗浄環境
  3.6.1 クリーンルーム
  3.6.2 洗浄環境の衛生管理
   1) 法的規制の概要
   2) 許容濃度による規制
  3.6.3 洗浄環境の安全管理
   1) 法的規制の概要
   2) 洗浄設備の安全管理
 3.7 洗液の管理
 3.8 汚れおよび清浄度の測定
  3.8.1 サンプリング
  3.8.2 機器による測定法
  3.8.3 現場的測定法
 3.9 環境対策
  3.9.1 大気汚染防止
   1) 溶剤による汚染と法的規制
   2) 汚染の防止
  3.9.2 水質汚濁防止
   1) 水質汚濁防止の法的規制
   2) 廃水処理負荷の軽減
   3) 廃水処理技術

4. 洗浄事例
 4.1 食品関係
  4.1.1 生鮮食品
   1) 清水による洗浄
   2) 界面活性剤水溶液
   3) その他
  4.1.2 ガラス容器類
  4.1.3 設備・機器
   1) 汎用アルカリ洗剤
   2) 定置式洗浄装置
 4.2 クリーニング
  4.2.1 ランドリー
  4.2.2 ウェットクリーニング
  4.2.3 ドライクリーニング
   1) ケロシン系溶剤法
   2) 合成溶剤法
  4.2.4 漂白としみ抜き
 4.3 繊維関係
  4.3.1 木綿の精練洗浄
  4.3.2 絹の精練洗浄
  4.3.3 原毛の洗浄
  4.3.4 繊維加工工程中の洗浄
  4.3.5 パルプの脱樹脂洗浄
 4.4 金属素材
  4.4.1 鉄鋼とステンレス鋼
   1) ピックリング
   2) 酸浸漬
   3) 酸洗い
   4) アルカリ類による脱脂洗浄
   5) メッキ用金属素材の洗浄
  4.4.2 非鉄金属
   1) 酸洗い
   2) アルカリによるエッチング洗浄
   3) アルカリによる脱脂洗浄
 4.5 ガラス類
  4.5.1 窓ガラスなどの洗浄
  4.5.2 高度の表面清浄度を要求する洗浄
  4.5.3 光学レンズの洗浄
 4.6 機械部品
  4.6.1 脱脂洗浄
  4.6.2 指紋除去法
  4.6.3 カーボン除去法
  4.6.4 剥離剤
 4.7 電子機器
  4.7.1 半導体の基板洗浄
  4.7.2 プリント配線板洗浄
 4.8 プラント類
  4.8.1 ボイラーの洗浄
   1) 普通ボイラー
   2) 高級ボイラー
  4.8.2 各種プラント類
 4.9 車両、航空機
  4.9.1 鉄道車両の外装
  4.9.2 航空機の外装

 付録 洗浄に関する日本工業規格
 索引