概要
あらゆるものを溶かし込む特異な性質を持つために,一度使用した水を再利用するには物理,化学,生物の三手段を巧みに組み合わせた“分離と精製”の技術が必要.水域の環境保護と節水を兼備した水のリサイクル化のためにわが国の水事情や水処理のために基礎となる理論と処理プロセスを解説.
目次
はじめに
1 水資源と人間
1.1 水と人間のかかわり
1.2 水の大循環
1.3 水利用の現状
1.3.1 生活用水
1.3.2 工業用水
1.3.3 排水再利用の問題点
2 水と不純物
2.1 水の特異な性質
2.2 水中の不純物
2.3 工業用水の水質
2.4 電子工業用の水質
2.5 水質基準と法律
2.5.1 公害対策基本法と水質汚濁防止法
2.5.2 水道法
2.5.3 下水道法
2.6 環境と調和した水質管理
3 再利用を中心とした浄水技術
3.1 浄水の基本的考え方
3.2 プラント計画から試運転までの手順
3.3 導水と送水
3.3.1 導水
3.3.2 送水
3.4 pH調整と混合
3.4.1 pH
3.4.2 pH調整剤
3.4.3 pH調整装置
3.5 凝集とフロック形成
3.5.1 粒子径と沈降速度
3.5.2 凝集剤
3.5.3 高分子凝集剤の選定
3.5.4 凝集反応槽
3.5.5 スラリー循環反応方式
3.6 沈降分離
3.6.1 粒子の沈降速度
3.6.2 沈殿槽の分離効率
3.6.3 傾斜板による沈降の促進
3.6.4 沈殿槽の設計
3.6.5 スラリー循環型凝集沈殿装置
3.7 浮上分離
3.7.1 油水分離装置
3.7.2 加圧浮上分離装置
3.8 活性汚泥法
3.8.1 下水道と活性汚泥法
3.8.2 活性汚泥法の原理
3.8.3 活性汚泥処理装置の構成と機能
3.8.4 活性汚泥法の諸方式
3.9 生物膜法
3.9.1 接触曝気法
3.9.2 回転円板法
4 有機物の処理
4.1 シアンの処理
4.1.1 シアンの酸化分離
4.1.2 鉄シアン錯塩の除去
4.1.3 シアンのオゾン酸化
4.2 クロムの除去
4.2.1 クロムの性質
4.2.2 6価クロムの還元
4.2.3 クロム酸のイオン交換処理
4.3 フェライト法による重金属の除去
4.3.1 フェライト法
4.3.2 フェライトの生成条件
4.3.3 フェライト法による水処理
4.4 フッ素の除去
4.4.1 フッ素イオンの凝集沈殿法
4.4.2 ホウフッ酸の分解処理
4.5 水銀の除去
4.5.1 水銀の硫化物処理
4.5.2 水銀のキレート樹脂吸着処理
4.5.3 水銀含有水処理フロー
4.6 有機塩素化合物の除去
4.6.1 地下水汚染の現状と法的整備
4.6.2 TCEなどの除去
索引
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