家政学情報の活用法

表紙
大森 正司監修
中村 重男監修

ISBN4-8052-0343-9

B5判

296頁/\3,000+税



概要

家政学は人間の生活に不可欠であるという立場から,今までの研究資料をもとに情報という視点に主力を置いて解説する.まず情報とは何かを説明し,そのあと,分野ごとの情報の活用法をわかりやすく述べる.また,データベースの活用法,論文の書き方,発表の仕方なども説明する.

目次

1 はじめに
 1.1 知識と情報
 1.2 情報とは
 1.3 家政学における情報
  1.3.1 科学者と情報
   (A) 研究テーマの発想
   (B) 研究テーマ決定の段階
   (C) 研究計画立案
   (D) 研究進行段階
   (E) 成果の取りまとめと発表準備
   (F) 科学者・研究者と情報源
   (G) 情報整理技術
  1.3.2 技術と情報
   (A) 技術という言葉
   (B) 技術の広がりと技術情報
   (C) 技術情報
  1.3.3 管理と情報
   (A) 管理活動と管理情報
   (B) 管理情報の活用と改善
  1.3.4 個人と社会と情報

2 情報やデータを入手して利用する方法
 2.1 科学と科学的方法
 2.2 調査
  2.2.1 文献調査
  2.2.2 観察・観測によるデータ獲得
  2.2.3 実験によるデータ獲得
  2.2.4 統計調査
 2.3 情報に関する処理方法
  2.3.1 情報処理の流れ
  2.3.2 情報入手のパターン
  2.3.3 情報収集から処理までの方法
   (A) 情報の収集
   (B) 情報の分析と評価
   (C) 加工・整理・保管
   (D) 検索
   (E) 統計
   (F) 提示
  2.3.4 文献・資料に関する情報の収集とそれらの採択基準

3 生物における情報伝達
 3.1 下等生物の場合
  3.1.1 4個の文字で書かれた遺伝情報
  3.1.2 生物時計
  3.1.3 光は植物にとって大切な情報源
  3.1.4 個体間の対話(情報伝達)
  3.1.5 抗生物質は戦略指令物質か?
 3.2 高等生物の場合
  3.2.1 神経情報伝達
   (A) 刺激(情報)と興奮の伝導と伝達
   (B) 中枢神経(情報処理センター)
  3.2.2 液体情報伝達(内分泌系、ホルモン)

4 情報化社会における情報伝達
 4.1 情報伝達の変化
  4.1.1 文字の発達
  4.1.2 印刷技術の進歩とコミュニケーションの変化
  4.1.3 新聞の発達
  4.1.4 郵便の発達
  4.1.5 テレコミュニケーションの発達
 4.2 学術情報のコミュニケーション
  4.2.1 研究プロセス
  4.2.2 学術情報の伝達プロセス

5 文献情報の活用法
 5.1 文献とは
 5.2 文献資料の一次性と二次性
  5.2.1 一次資料の種類
  5.2.2 二次資料の種類
 5.3 文献情報の検索法
  5.3.1 印刷メディアによる文献情報の検索法
      印刷メディアによる文献情報の検索例
  5.3.2 データベースによる文献情報の検索法

6 データベースの活用法
 6.1 データベース
 6.2 データベースの特性
 6.3 オンライン情報検索システム
 6.4 オンライン情報検索の方法
  6.4.1 検索テーマの理解、確認
  6.4.2 データベースの選定
  6.4.3 システムの選定
  6.4.4 検索語の選定
  6.4.5 検索式の作成
  6.4.6 端末操作
  6.4.7 検索結果の出力
   (A) 出力方法
   (B) 出力形式

7 論文のまとめ方・書き方
 7.1 文章表現とかなづかい
 7.2 表題の付け方
 7.3 本文の書き方
 7.4 科学技術、情報流通技術基準(SIST)による方法
  7.4.1 SIST とは
  7.4.2 SIST 08 学術論文の構成とその要素
  7.4.3 情報に関する標準化(ISO)

8 発表の仕方
 8.1 社会とコミュニケーション
 8.2 プレゼンテーションの ABC
 8.3 ビジュアル・エイドの作成法
  8.3.1 OHP 用 TP の作成法
  8.3.2 スライド用 TP の作成法

9 生活情報の発生と受容
 9.1 聴覚情報の発生と受容
  9.1.1 音と聴感覚
   (A) 音の種類と属性
   (B) 聴感覚の種類
  9.1.2 耳の働き
  9.1.3 音声情報
   (A) インフォーマル・コミュニケーション
   (B) 情報メディアとしての音声
 9.2 色彩情報の受容
  9.2.1 視覚の成立過程
  9.2.2 光と視感覚
  9.2.3 目の働き
   (A) 眼球の構造と光学的な働き
   (B) 網膜と視細胞
   (C) 立体視
  9.2.4 物体の色
   (A) 物体の光の反射と透過
   (B) 物体色の分光特性
  9.2.5 色と照明光源
   (A) 代表的な照明光源の種類
   (B) 照明光源と色の見え方
  9.2.6 配色条件と色の見え方
  9.2.7 色の作用
 9.3 食物情報の発生と活用法
  9.3.1 食物の色と形
   (A) 食品の色
   (B) 食品の色と形
  9.3.2 食物の香気・臭気
   (A) 米飯の香気成分
   (B) しょう油の香気成分
   (C) 魚の香気成分
   (D) 野菜類の香気成分
   (E) 茶の香気成分
   (F) 肉の香気成分
   (G) 乳およぴ乳製品の成分規格
  9.3.3 食物の呈味
   (A) 食物の呈味成分
   (B) 味覚情報の伝達
  9.3.4 食物のテクスチャー
   (A) 食物のレオロジー的特性
   (B) 食物のコロイドの性質
   (C) 食物のテクスチャー測定のための機器
  9.3.5 食生活における情報源(活字情報)
  9.3.6 食生活における情報を受けるための機関の活用法
   (A) 機関の利用の仕方
   (B) 問いあわせ方
   (C) 政府機関
   (D) 自治体の機関
   (E) 学会
   (F) 業界、団体、協会
  9.3.7 食生活における音声・映像情報の活用法
  9.3.8 食品の審査法、数値化
   (A) 官能検査
   (B) 四訂日本食品標準成分表
   (C) 魚の鮮度判定(K 値)
 9.4 被服情報の発生と活用法
  9.4.1 被服の色と模様
   (A) 被服材料
   (B) 染料
   (C) 染色方法
  9.4.2 被服の形
   (A) 和服
   (B) 洋服
  9.4.3 風合い
   (A) 風合いとは
   (B) 風合いを左右する因子
  9.4.4 衣服の香気
  9.4.5 衣生活における情報源(活字情報)
   (A) 新聞
   (B) 雑誌
   (C) 一般図書
  9.4.6 衣生活における情報を受けるための、機関の活用法
   (A) 政府機関
   (B) 自治体の機関
   (C) 博物館、美術館、資料館
   (D) 学会
   (E) 協会、業界
 9.5 香粧品情報の発生
  9.5.1 香粧品の歴史的背景
  9.5.2 化粧の目的・有用性
  9.5.3 化粧品の実際
  9.5.4 化粧品の種類
  9.5.5 香粧品の科学的評価
  9.5.6 香粧品の過去から将来
 9.6 住居情報の発生と活用法
  9.6.1 住居の形と型
   (A) 気候風土と住居の形
   (B) 現代独立住居の原型とその歴史
  9.6.2 現代住宅のいろいろな種類
  9.6.3 住居の基本的条件
   (A) 土地に関して
   (B) 建設手段・方法に関して
   (C) 室内環境に関して
   (D) 住生活の基本組織
   (E) 住居規模
   (F) 家族構成と生活の仕方
   (G) 間取りの型
   (H) 住居の色
  9.6.4 住様式
  9.6.5 住居空間の香気
  9.6.6 住生活における情報源
   (A) 住生活情報の種類と活用
   (B) 活字情報を得る方法
   (C) 出版物の種類別活用法
  9.6.7 住生活関連機関の活用法
   (A) 機関の種類と検索
   (B) 公的機関
   (C) 大学
   (D) 学会
   (E) 研究機関、協会、団体
   (F) 住宅展示場
   (G) 資格取得機関
  9.6.8 住生活における音声・映像情報の活用法
   (A) スライド
   (B) ビデオ
   (C) 住生活における音声・映像情報の今後
 9.7 育児・保育に関する情報の活用法
  9.7.1 育児・保育の多面・多様性
  9.7.2 情報の皮相性
  9.7.3 情報と主体性
  9.7.4 情報の処理
  9.7.5 育児情報の氾濫
  9.7.6 育児・保育情報の活用
  9.7.7 育児・保育における情報を受けるための機関の活用法
 9.8 家庭経営学に関する情報の発生と活用法
  9.8.1 家庭経営学とは
  9.8.2 家族関係学関連の情報
  9.8.3 家庭経済学関連の情報
   (A) 勤労者世帯の家計の動向
   (B) ライフ・ステージ別の家計
   (C) 貯蓄の動向
   (D) 共働き世帯の家計
  9.8.4 家庭管理学関連の情報
   (A) 生活時間について
   (B) 家事労働について
   (C) 生活設計について
  9.8.5 家庭経営における情報源
   (A) 活字情報
   (B) 家庭経営情報を受けるための機関
  9.8.6 長期的家計管理のための実施例
  9.8.7 家庭生活と仕事の両立のための実施例

10 家政科学技術分類表(Classification of Home Economics, CHE)を用いた応用研究
 10.1 家政科学技術分類表(CHE)の目的
 10.2 CHE 作成の経緯
 10.3 CHE の構造
 10.4 CHE の構成
   (A) 基本的な考え方
   (B) 各大項目とその展開
 10.5 CHE の一般的使用法
 10.6 CHE による分析データの一般的解析法
   (A) 要素技術の出現頻度
   (B) 共出現要素技術の種類数
   (C) 要素技術の連関度
 10.7 CHE による新規研究課題の開発法
 10.8 研究の年次(経時)変化の把握法
 10.9 研究課題の付け方の妥当性の評価法
 10.10 家政学文献情報検索システム(REGIHE)としての活用法
   (A) REGIHE とは
   (B) シソーラス・キーワードとは
   (C) 分類標数とは
   (D) REGIHE による検索
 10.11 リサーチ・オン・リサーチとしての活用法
   (A) リサーチ・オン・リサーチとは
   (B) 家政学研究・教育のリサーチ・オン・リサーチ
   (C) データベースとリサーチ・オン・リサーチの効用

11 家政科学技術分類表(Classification of Home Economics, CHE)

 参考文献
 欧文索引
 和文索引