<毒性試験講座 17>

農薬,動物用医薬品

表紙
福田 英臣編
林 裕造編
和田 攻他編

ISBN4-8052-0337-4

B5判

頁/\5,631+税



概要

本講座は420名におよぶ第一線の研究者の学際的な協力により,トキシコロジーを最新の視座から体系化し,基礎から実際までを具体的に解説した.1〜3までを「総論」とし,毒性試験の企画,実施,成績の評価に必要な一般的問題と4〜18に入れにくい事項について解説.また,この部門は,毒性試験に直接関与しない人々にも好個の参考になるので,特に記述を平易にした.4〜14までは「基本理論と技術」とし,各試験法の理論的解説と,個々の具体的な手法を専門分野別に記述.15〜18までは「毒性評価の実際」とし,1〜14を基礎にして,与えられた被験物質について毒性試験を企画,実施し,その結果を評価する際の問題点を具体的に解説した.

目次

I 農薬

1 農薬の毒性試験
 1.1 急性毒性試験
 1.2 亜急性経口毒性試験
 1.3 慢性毒性試験
 1.4 発がん性試験
 1.5 繁殖試験
 1.6 催奇形性試験
 1.7 変異原性試験
 1.8 生体の機能に及ぼす影響に関する試験

2 変異原性および発がん性
 2.1 変異原性
 2.2 発がん性
 2.3 変異原性と発がん性の関連
 2.4 発がん性のリスクアセスメント

3 繁殖毒性
 3.1 殺虫剤の繁殖毒性
  3.1.1 有機塩素殺虫剤
  3.1.2 有機リン殺虫剤
  3.1.3 カーバメート系殺虫剤
 3.2 殺菌剤の繁殖毒性
  3.2.1 芳香族塩素殺菌剤
  3.2.2 ジチオカーバメート系殺菌剤
  3.2.3 ベンズイミダゾール化合物およびそれに関連する殺菌剤
  3.2.4 ピリミジン系殺菌剤
  3.2.5 フタルイミド殺菌剤
  3.2.6 フェノールエステル殺虫剤
 3.3 除草剤の繁殖毒性
  3.3.1 フェノキシ系除草剤
  3.3.2 フェノール系除草剤
  3.3.3 ジフェニルエーテル系除草剤
 3.4 殺線虫剤
  3.4.1 EDB
  3.4.2 D-D と DBCP

4 吸入毒性
 4.1 被験物質
  4.1.1 被験物質濃度
  4.1.2 エアロゾル粒子の粒径
 4.2 暴露方法
  4.2.1 静的暴露と空気流動型暴露
  4.2.2 全身暴露と鼻部暴露
  4.2.3 粒径の選択
 4.3 結果の評価

5 神経毒性
 5.1 遅発性神経毒性
  5.1.1 毒性学的および病理学的特徴
  5.1.2 遅発性神経毒性発現機序
  5.1.3 化学構造式と遅発性神経毒性との関連性
  5.1.4 Neurotoxic Esterase
  5.1.5 遅発性神経毒性試験法と評価上の問題点
 5.2 その他の神経毒性
  5.2.1 Functional Observational Battery
  5.2.2 自発運動量
  5.2.3 神経病理学的検査

6 水産動物に対する毒性
 6.1 コイ、ミジンコ類に対する試験法
  6.1.1 魚類に対する毒性試験法
  6.1.2 ミジンコ類の試験法
 6.2 コイ、ミジンコ類に対する試験の要領および注意事項
  6.2.1 供試生物の飼育
  6.2.2 試験装置・器具
  6.2.3 試験条件
  6.2.4 試験の実施
 6.3 他生物に対する試験法
  6.3.1 ヒメダカ
  6.3.2 ドジョウ
  6.3.3 セスジミジンコ、タマミジンコ
  6.3.4 マキガイ類
  6.3.5 オタマジャクシ
  6.3.6 フタバカゲロウ幼虫
  6.3.7 シオカラトンボ幼虫
  6.3.8 ニジマス
  6.3.9 クルマエビ
 6.4 水産動物に対する代表的農薬の毒性試験結果
 6.5 今後の問題

7 農薬の環境における動態
 7.1 土壌による吸着
 7.2 水系への流出
 7.3 大気への蒸発
 7.4 地下水への影響
 7.5 水中における生分解
 7.6 水中における光分解
 7.7 魚による農薬の生物濃縮性
 7.8 農薬の土壌中における残留
 7.9 大気汚染
 7.10 農薬による飲料水汚染と水質基準
 7.11 環境基準

II 動物用医薬品、飼料添加物

1 水畜産における薬物規制
 1.1 飼料添加物
  1.1.1 飼料添加物の種類
  1.1.2 飼料添加物の使用法
 1.2 動物用医薬品
  1.2.1 動物用医薬品の種類
  1.2.2 動物用医薬品の規制
  1.2.3 米国、EC の規制
 1.3 安全性評価の目的
  1.3.1 対象動物の安全性
  1.3.2 食品中残留の安全性
  1.3.3 使用者安全
  1.3.4 環境安全
  1.3.5 耐性菌の拡散

2 毒性試験とその評価
 2.1 飼料添加物
 2.2 動物用医薬品
 2.3 米国、EC における基準
 2.4 GLP

3 家畜・家禽における毒性試験
 3.1 各国のガイドラインの比較
  3.1.1 EC のガイドライン
  3.1.2 米国のガイドライン
  3.1.3 日本のガイドライン
 3.2 家畜・家禽が毒性試験に使われる場合
  3.2.1 対象動物安全性試験
  3.2.2 残留試験
  3.2.3 毒性試験
 3.3 それぞれの長所・欠点

4 家畜・家禽における残留性試験
 4.1 我が国の残留試験に関する規準(ガイドライン)
 4.2 動態試験
  4.2.1 動態試験計画
  4.2.2 データ解析
 4.3 残留試験法
  4.3.1 畜体残留試験
  4.3.2 乳中残留
  4.3.3 卵中残留試験
  4.3.4 養殖魚における残留試験
  4.3.5 分析

 索引