<毒性試験講座 16>

食品,食品添加物

表紙
福田 英臣編
林 裕造編
和田 攻他編

ISBN4-8052-0336-6

B5判

頁/\7,767+税



概要

本講座は420名におよぶ第一線の研究者の学際的な協力により,トキシコロジーを最新の視座から体系化し,基礎から実際までを具体的に解説した.1〜3までを「総論」とし,毒性試験の企画,実施,成績の評価に必要な一般的問題と4〜18に入れにくい事項について解説.また,この部門は,毒性試験に直接関与しない人々にも好個の参考になるので,特に記述を平易にした.4〜14までは「基本理論と技術」とし,各試験法の理論的解説と,個々の具体的な手法を専門分野別に記述.15〜18までは「毒性評価の実際」とし,1〜14を基礎にして,与えられた被験物質について毒性試験を企画,実施し,その結果を評価する際の問題点を具体的に解説した.

目次

1 有害食品とその毒性評価
 1.1 食物摂取と健康障害
 1.2 毒性を有する食品の分類と概要
  1.2.1 自然毒
  1.2.2 微生物が関与する毒性食品
  1.2.3 寄生虫の寄生による有害食品
  1.2.4 有害化学物質を含有する食品
  1.2.5 放射性物質により汚染された食品
  1.2.6 異物を含有する食品
 1.3 有毒食品の毒性評価
  1.3.1 汚染指標細菌の検査
  1.3.2 自然毒の毒性評価
  1.3.3 微生物、寄生虫による汚染食品の毒性評価
  1.3.4 有害化学物質の毒性評価
  1.3.5 放射性物質により汚染された食品の毒性評価
  1.3.6 異物を含有した食品の毒性評価
 1.4 我が国の食品衛生の現状

2 自然毒の毒性評価
 2.1 魚介毒
  2.1.1 フグ毒
  2.1.2 シガテラ
  2.1.3 下痢性貝毒
  2.1.4 麻痺性貝毒
  2.1.5 その他の魚介毒
 2.2 きのこ毒
  2.2.1 きのこ毒研究の意義
  2.2.2 日本の毒きのこと中毒の型
  2.2.3 毒きのこではないが中毒の報告のあるもの
  2.2.4 中毒したきのこを正確に同定するために
 2.3 植物毒
  2.3.1 ツツジ科植物の有毒成分
  2.3.2 トリカブト属植物の有毒成分
  2.3.3 シュロソウ属植物の有毒成分
  2.3.4 ドクウツギとシキミの有毒成分
  2.3.5 肝毒性ピロリチジン系アルカロイドを含む植物毒
  2.3.6 ナス科植物に含まれる有毒成分
  2.3.7 トウダイグサ科植物の有毒成分
  2.3.8 その他の有毒成分

3 微生物、寄生虫が関与する毒性の評価
 3.1 マイコトキシン
  3.1.1 マイコトキシンの分類
  3.1.2 マイコトキシコーシス
  3.1.3 アフラトキシン概説
  3.1.4 マイコトキシン汚染食品
  3.1.5 マイコトキシンの分解及び除去
  3.1.6 マイコトキシン試験
 3.2 細菌性食中毒
  3.2.1 ボツリヌス毒素の毒性評価
  3.2.2 ブドウ球菌エンテロトキシンの毒性評価
 3.3 食品と寄生虫
  3.3.1 寄生虫と食品衛生
  3.3.2 寄生虫感染と寄生虫症
  3.3.3 食品と寄生虫

4 二次生成物の毒性評価
 4.1 ニトロソ化合物の毒性
  4.1.1 N-ニトロソ化合物の化学
  4.1.2 N-ニトロソ化合物の急性毒性と発がん性
  4.1.3 N-ニトロソ化合物の発がん性と臓器特異性
  4.1.4 N-ニトロソ化合物による DNA の修飾と修復
  4.1.5 N-ニトロソ化合物の代謝と発がん性
  4.1.6 N-ニトロソ化合物の生体内生成
 4.2 クロロフィル変質物の毒性
  4.2.1 クロロフィル変質物による皮膚障害
  4.2.2 クロロフィル変質物の生成とその条件
  4.2.3 クロロフィル変質物による光線過敏症発症のメカニズム
  4.2.4 クロロフィル変質物の光力学作用によって発生する
      活性酸素の分子種に関する検討
  4.2.5 フェオフォルバイド以外のクロロフィル分解物の光力学作用
  4.2.6 クロロフィル変質物のがんの診断・治療への応用

5 食品添加物の毒性評価
 5.1 殺菌料
  5.1.1 過酸化水素
  5.1.2 次亜塩素酸ナトリウム
  5.1.3 サラシ粉
 5.2 防腐剤
  5.2.1 安息香酸(ナトリウム)
  5.2.2 ソルビン酸(カリウム)
  5.2.3 デヒドロ酢酸(ナトリウム)
  5.2.4 パラオキシ安息香酸エステル類
  5.2.5 プロピオン酸(カルシウム、ナトリウム)
  5.2.6 ジフェニル
  5.2.7 オルトフェニルフェノール(ナトリウム)
  5.2.8 チアベンダゾール
 5.3 甘味料
  5.3.1 サッカリン(ナトリウム)
  5.3.2 グリチルリチン(グリチルリチン酸二ナトリウム又は三ナトリウム)
  5.3.3 ステビア抽出物
  5.3.4 アスパルテーム
 5.4 着色料
  5.4.1 人工タール色素
   (I) 食用赤色2号(アマランス)
   (II) 食用赤色3号(エリスロシン)
   (III) 赤色102号(ニューコクシン)
   (IV) 赤色104号(フロキシン)
   (V) 赤色105号(ローズベンガル)
   (VI) 赤色106号(アシッドレッド)
   (VII) 食用黄色4号(タートラジン)
   (VIII) 食用黄色5号(サンセットイエローFCF)
   (IX) 食用緑色3号(ファストグリーンFCF)
   (X) 食用青色1号(ブリリアントブルーFCF)
   (XI) 食用青色2号(インジゴガルミン)
  5.4.2 二酸化チタン
  5.4.3 カラメル
 5.5 酸化防止剤
  5.5.1 BHA(2-tert-ブチルヒドロキシアニソールに少量の 3-tert 体を含む)
  5.5.2 BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
  5.5.3 エリソルビン酸(ナトリウム)
 5.6 漂白剤
  5.6.1 亜塩素酸ナトリウム
  5.6.2 亜硫酸塩
 5.7 発色剤
  5.7.1 硝酸ナトリウム及びカリウム
  5.7.2 亜硝酸ナトリウム
 5.8 小麦粉改良剤
  臭素酸カリウム
 5.9 結着剤
  縮合リン酸塩(ポリリン酸塩)
 5.10 糊料
  5.10.1 アルギン酸ナトリウム
  5.10.2 アルギン酸プロピレングリコール
  5.10.3 カルボキシメチルセルロースナトリウム及びカルシウム
 5.11 その他
  5.11.1 プロピレングリコール(PG)
  5.11.2 EDTA Na2及び EDTA CaNa2
 5.12 不許可添加物
  5.12.1 ホウ酸
  5.12.2 チクロ(サイクラミン酸ナトリウム)

 索引