<毒性試験講座 2>

毒性情報の検索と管理

表紙
福田 英臣編
林 裕造編
和田 攻他編

ISBN4-8052-0321-8

B5判

頁/\5,200+税



概要

本講座は420名におよぶ第一線の研究者の学際的な協力により,トキシコロジーを最新の視座から体系化し,基礎から実際までを具体的に解説した.1〜3までを「総論」とし,毒性試験の企画,実施,成績の評価に必要な一般的問題と4〜18に入れにくい事項について解説.また,この部門は,毒性試験に直接関与しない人々にも好個の参考になるので,特に記述を平易にした.4〜14までは「基本理論と技術」とし,各試験法の理論的解説と,個々の具体的な手法を専門分野別に記述.15〜18までは「毒性評価の実際」とし,1〜14を基礎にして,与えられた被験物質について毒性試験を企画,実施し,その結果を評価する際の問題点を具体的に解説した.

目次

I 毒性情報の検索

1 毒性情報の範囲と問題点
 1.1 毒性情報の範囲
 1.2 毒性情報の問題点

2 毒性情報源
 2.1 情報の種類と内容
  2.1.1 情報の流れによる分類
  2.1.2 情報の利用形態による分類
  2.1.3 データベース
  2.1.4 一次情報源の内容
  2.1.5 二次情報源の内容
  2.1.6 総合情報の内容
 2.2 一次情報源
  2.2.1 進行中の研究情報
  2.2.2 学会発表
  2.2.3 学術雑誌
  2.2.4 速報
  2.2.5 ニュース誌
  2.2.6 官報
  2.2.7 研究報告
 2.3 二次情報
  2.3.1 抄録誌
  2.3.2 表題速報
 2.4 総合情報源
  2.4.1 総説及びクライテリア
  2.4.2 総合データ集、安全性データシート
  2.4.3 発がん性等分野別試験データ集
  2.4.4 許容濃度
  2.4.5 試験法ガイドライン
  2.4.6 単行本
 2.5 データベース
  2.5.1 文献データベース
  2.5.2 ファクトデータベース
  2.5.3 クリアリング

3 毒性試験情報の検索
 3.1 毒性に関する文献の種類
  3.1.1 一次文献
  3.1.2 二次資料
  3.1.3 文献データベース
  3.1.4 ファクトデータベース
 3.2 オンライン情報検索

4 中毒情報の検索
 4.1 化学物質、化学製品と行政
 4.2 化学物質、化学製品に関する一般的な臨床毒性資料
  4.2.1 化学物質、化学製品の名称調査資料
  4.2.2 官公庁の発行する毒性資料
  4.2.3 臨床毒性に関する単行本
  4.2.4 臨床毒性に関する二次情報源
 4.3 素材型化学製品、加工型化学製品の製造過程における毒性、中毒の資料
 4.4 専門職業における加工型化学製品による毒性、中毒の資料
 4.5 一般消費者における加工型化学製品による毒性、中毒の資料
 4.6 化学物質の自然界汚染による健康障害に関する資料

5 医薬品副作用情報の収集
 5.1 副作用情報収集手段としての市販後医薬品監視の方法
  5.1.1 米国における検討状況
  5.1.2 英国における検討状況
 5.2 PMS における副作用情報収集法式
  5.2.1 副作用自発的報告
  5.2.2 コホート調査(Cohort Survey)
  5.2.3 ケース・コントロール研究
  5.2.4 疾病傾向調査
  5.2.5 自発的副作用報告と使用成績の調査の有用性の比較
 5.3 文献モニタリング
  5.3.1 新着誌モニタリング
  5.3.2 文献データベース検索
 5.4 成書、医薬品集、その他
  5.4.1 医薬品解説資料
  5.4.2 副作用資料
  5.4.3 行政・業界資料
  5.4.4 その他の資料

6 規制情報の検索
 6.1 国内の法規制情報について
  6.1.1 国内の化学物質安全性関連法規の概要と検索上の問題
  6.1.2 化学物質の安全性に関係する法規制情報の検索手段
 6.2 海外の法規制情報について
  6.2.1 米国、EC の化学物質規制法規及び 
     OECD、国連の化学物質規制関連活動の概要
  6.2.2 海外の化学物質安全性についての法規制情報検索手段
 6.3 化学物質規制情報の検索についての今後の課題
  6.3.1 効果的な検索を行うために
  6.3.2 法規制情報検索システムの今後の発展のために

7 毒性情報関連機関案内
 7.1 毒性情報機関案内図書
 7.2 毒性専門情報センター
 7.3 国際機関、外国資料
 7.4 国立研究所
 7.5 内外法規
 7.6 データベースサービス機関
 7.7 データベース代行検索機関

8 毒性情報検索分野の今後の展望
 8.1 コンピュータの戦略性
 8.2 雑多と一元化
 8.3 情報からの知識生成
  8.3.1 普遍的な思考の支援システム
  8.3.2 生物医学の基礎システム
  8.3.3 個別研究課題の支援
 8.4 スーパーコンピュータとグラフィックス
 8.5 ネットワーク
 8.6 将来技術への期待

II 毒性試験におけるコンピュータの応用

 はじめに

1 コンピュータ・システムのあり方
 1.1 コンピュータ・システムの発展
  (1) データベース管理システムの採用
  (2) ネットワーク機能とワークステーションを利用した分散処理
  (3) 画像データの蓄積・検索
  (4) 知識処理あるいはエキスパートシステム
 1.2 安全試験のためのコンピュータ・システムの要件
  (1) 試験スケジュール作成
  (2) 作業指示
  (3) 機器からのデータ収集とチェック
  (4) スケジュール管理(モニタリング)
  (5) システム利用資格
  (6) データ保存
  (7) データのレビュー
  (8) 報告書作成
 1.3 コンピュータ・システムの導入の利点

2 コンピュータによる安全性試験の実施と管理の実際
 2.1 毒性データ処理・管理システム
  2.1.1 GLP 規制下でのコンピュータ・システムはどうあるべきか
  2.1.2 データ収集およびその試験実施と管理
  2.1.3 システムの概要
 2.2 パーソナルコンピュータの生殖試験への応用
  2.2.1 システム設計
  2.2.2 システム概要
  2.2.3 ハードウェア構成
  2.2.4 プログラム概要

3 病理組織診断への応用
 3.1 いとぐち
  3.1.1 GLP 規制下のコンピュータ・システムによる
     病理組織標本検鏡・評価の基本概念
  3.1.2 コンピュータ・システムを用いた病理組織評価システム
     Histopahthology-Final Computer Report 出力形式
      小動物の例
      大動物の例
 3.2 毒性病理学における検査情報の記録と読み出し、活用について
  3.2.1 コンピュータ利用の目的と対象
  3.2.2 計画の登録と入力方式
  3.2.3 肉眼所見の入力と使用用語
  3.2.4 組織所見の入力と使用用語
  3.2.5 入力データからの作表
 3.3 病理学的情報処理におけるコンピュータ・システム構築上の問題
  3.3.1 病理学的情報とコンピュータ
  3.3.2 コンピュータの利用
  3.3.3 病理学的情報処理コンピュータ・システムの構築とその問題

 索引