地人選書30>

ガンマ線で見る宇宙

表紙
吉森 正人著

ISBN4-8052-0263-7

四六判/240頁

\2,000+税



概要

宇宙からやってくるガンマ線は,激しく活動する天体と関連している.ガンマ線による宇宙の研究は,様々な観測手段を利用して,広い範囲にわたって行なわれるようになった.ガンマ線天文学は,今や高エネルギー天文学の重要な担い手として大きな注目を浴びるようになった.

目次

 まえがき

第1章 宇宙の謎をとくガンマ線とは
 1.1 放射能の発見
 1.2 電磁波としてのガンマ線
 1.3 粒子としてのガンマ線
 1.4 ガンマ線の利用

第2章 ガンマ線をつくるメカニズム
 2.1 ガンマ線エネルギーの単位
 2.2 ガンマ線発生のメカニズム

第3章 ガンマ線をいかにとらえるか
 3.1 ガンマ線観測のむずかしさ
 3.2 低エネルギーガンマ線の検出
 3.3 中間エネルギーガンマ線の検出
 3.4 高エネルギーガンマ線の検出
 3.5 超高エネルギーガンマ線の検出

第4章 ガンマ線のふるさとをたずねて
 4.1 太陽
 4.2 超新星
 4.3 パルサー
 4.4 謎のガンマ線天体
 4.5 超高エネルギーガンマ線源

第5章 ガンマ線天体をさぐる
 5.1 ラインガンマ線をとらえる
 5.2 超新星からのガンマ線をさがして
 5.3 ガンマ線でみたパルサー
 5.4 正体不明のガンマ線星
 5.5 ガンマ線でみた銀河の構造
 5.6 はくちょう座 X-3 ――宇宙線の源――

第6章 ガンマ線でみた太陽フレア
 6.1 太陽表面でおこるフレアとは
 6.2 太陽フレアからの電磁波の放射
 6.3 太陽フレアにおける高エネルギー現象
 6.4 太陽フレアからのガンマ線と中性子
 6.5 ガンマ線と中性子観測のはじまり
 6.6 ひのとり衛星の打上げをめざして
 6.7 ひのとり衛星がとらえたガンマ線フレア

第7章 ガンマ線バーストを追って
 7.1 ガンマ線バーストの発見
 7.2 ベラ衛星がとらえたガンマ線バースト
 7.3 ぞくぞくみつかるガンマ線バースト
 7.4 ガンマ線バーストを気球でとらえる
 7.5 ガンマ線バーストの解明にむけて
 7.6 日本の人工衛星もとらえる

第8章 ガンマ線天文学の将来
 8.1 太陽ガンマ線の観測計画
 8.2 ガンマ線衛星の計画
 8.3 超高エネルギーガンマ線研究の将来

 あとがき