放射線
その利用とリスク
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E.ポーチン著 中村 尚司訳
ISBN4-8052-0250-5
四六判
352頁/\2,300+税
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概要
現代の人々が放射線を浴びる機会は様々ある.電離放射線の効果について,物理的・生物学的・医学的方法による広範な研究がなされ,それにより,放射線のリスクを,環境中の最も有害な物質に対するリスクよりも,もっと高い信頼度で評価できるようになった.本書は,それらを具体的に解説する.
目次
第1章 最初の50年間
レントゲンとエックス線
ベクレルと放射能
ラザフォードと原子核
放射性物質の初期の医学的利用
放射線障害の発見
放射線防護の発展
第2章 新しい放射線源――人工放射性核種――
人工放射性核種の生成
トレーサーの研究
放射性核種の生産
人工放射性核種の医学的利用
人工放射性核種の他の利用
第3章 核分裂の利用
核分裂の発見とその挙動
原子爆弾
核兵器の実験
放射性降下物のメカニズム
原子炉と核燃料サイクル
天然原子炉
第4章 放射線の測定
放射線の量と単位
放射線の線量を推定する方法
体外放射線線量の評価
体内放射線線量の評価
線量評価の把握
第5章 我々はどれくらいの放射線をどこからうけるか――自然放射線と医療放射線――
自然放射線による被曝
医療放射線による被曝
第6章 他の人工放射線源による被曝
放射性降下物からの線量
職業上の放射線被曝の線量
原子力発電による国民被曝
その他の放射線被曝の行為や装置
すべての線源による被曝のまとめ
第7章 放射線の細胞への作用と大線量の効果
細胞への放射線の作用の型
細胞致死
放射線の致死効果
器官の機能に対する細胞致死の効果
第8章 放射線の遺伝的効果
用語法
いき値の問題
遺伝的異常
分子の損傷と修復の型
放射線の遺伝的リスクの評価
第9章 細胞の変質とがんの誘発
細胞の変質(トランスフォーメーション)
開始と促進(イニシエーションとプロモーション)
潜伏期間
疫学的研究
職業被曝からの実証
放射線治療からの実証
診断処置からの実証
広島・長崎からの実証
第10章 放射線防護
防護と自然放射線源
医療行為における防護
職業被曝に対する防護
公衆の構成員の防護
第11章 安全とリスク
放射線のリスク評価
放射線に対する職業被曝の安全性とリスク
放射線に対する公衆被曝の結論
リスクとリスクの認知
訳者あとがき
用語集
文献
さくいん
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