金属の凝固
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大野 篤美著
ISBN4-8052-0204-1
A5判
158頁/\2,800+税
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概要
鋳塊の凝固過程を解明し,「通説を否定し,鋳造技術者の蒙をひらく名著」と評された問題の書.鋳壁上で核生成した結晶が,溶質の偏析によって根本の成長を抑制され,安定凝固核を形成する以前の段階で遊離を余儀なくされてできるとの説明は,鋳造組織をコントロールする手法として発展した.
目次
はじめに
1 鋳造マクロ組織の形成
1.1 鋳造金属のマクロ組織
1.2 結晶遊離説
i 等軸晶帯生成の主因
ii 研究の動機
iii 鋳造に沿う結晶の沈殿
iv 凝固現象の直接観察
v 等軸晶帯の形成
vi 結晶遊離説とフリーチル晶説
vii 湯面冷却によるシャワリング結晶の起源
viii 結晶遊離説の確認
1.3 等軸晶生成の起源
1.4 等軸晶の生成遊離
i 鋳壁面での結晶の成長
ii 根元のくびれた結晶の生成
iii 結晶の遊離と増殖
2 鋳造金属のマクロ組織のコントロール
2.1 等軸晶組織
i 結晶微細化剤
微細化剤の作用
微細化剤の選択
ii 鋳型の冷却能
iii 鋳型の性状
iv 振動
振動の役割
湯面振動
振動の効果的な場所
振動の効果的な時期
v 攪拌
鋳型回転
電磁攪拌
ハンマリング
vi 注湯温度
2.2 柱状晶組織
一方向凝固法
3 結晶遊離説の応用
3.1 共晶系合金のマクロ組織の形成
i 初晶の分布と等軸共晶粒
ii 共晶先行相
iii 等軸共晶粒の微細化
iv 共晶粒の鋳壁からの遊離
3.2 鋳鉄の凝固と逆チル組織の生成
3.3 球状黒鉛鋳鉄と結晶遊離説
3.4 結晶遊離説とマクロ偏析
i 正偏析
ii 逆偏析
iii ストリング状偏析
iv バンド状偏析
v 重力偏析
3.5 結晶遊離説と O.C.C.プロセス
おわりに
さくいん
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