天文学通論

表紙
鈴木 敬信著

ISBN4-8052-0182-7

A5判

512頁/\4,000+税



概要

高い評価を受けている『新天文学通論』の全面改訂版.惑星探査機による最新の情報と分析,電波天文学の最近の成果,X線天体に関する研究,超高密度天体 (中性子星やブラックホール)などについては,大幅に書き改められた.他の分野においても記述をわかりやすくし,数値も最新のものを採用した.

目次

1. 天文学の発達
 1.1 天文学のあけぼの――暦学時代
 1.2 ルネッサンスからコペルニクスへ――航海天文学時代
 1.3 天文学の第3期――天体力学時代
 1.4 天文学の第4期――天体物理学時代
 1.5 大宇宙の研究はじまる
 1.6 電波の目開く
 1.7 超高密度天体の研究はじまる
 1.8 天文学というもの
 1.9 天文学の性格

2. 天球
 2.1 天球
 2.2 日周運動
 2.3 太陽の視運動
 2.4 月の視運動
 2.5 惑星の視運動
 2.6 星座
 2.7 獣帯
 2.8 恒星の名称
 2.9 恒星の明るさ
 2.10 星の明るさと望遠鏡
 課題

3. 天体の座標
 3.1 天体の視位置
 3.2 天頂と地平線
 3.3 地平座標
 3.4 赤道座標
 3.5 黄道座標
 3.6 銀河座標
 3.7 緯度と天体の高度との関係
 3.8 球面三角法
 3.9 座標の相互転換
 3.10 天球上の諸現象
 課題

4. 座標の補正
I 大気差
 4.1 大気差
 4.2 地平伏角
 4.3 薄明その他
II 光行差
 4.4 光行差
 4.5 年周光行差
 4.6 日周光行差
 4.7 惑星光行差
III 視差
 4.8 視差
 4.9 地心視差
 4.10 年周視差
IV 歳差と章動
 4.11 座標系の変化
 4.12 日月歳差
 4.13 一般歳差
 4.14 章動
 4.15 星の視位置
 課題

5. 時と暦
 5.1 時
 5.2 恒星時
 5.3 視太陽時
 5.4 平均太陽時
 5.5 標準時
 5.6 暦表時
 5.7 時の換算
 5.8 時の測定と時報
 5.9 日本の古い時法
 5.10 暦
 5.11 太陽暦
 5.12 太陰暦
 5.13 日本の旧暦
 5.14 改暦問題
 5.15 ユリウス日
 課題

6. 惑星運動論
 6.1 古代の宇宙観
 6.2 コペルニクスの地動説
 6.3 ケプラーの法則
 6.4 二体問題
 6.5 軌道要素
 6.6 軌道上の運動
 6.7 公転速度
 6.8 人工衛星の軌道
 6.9 三体問題
 6.10 三体問題の実際の解
 6.11 摂動
 6.12 太陽系の安定
 6.13 接触軌道
 6.14 軌道論
 課題

7. 天球としての地球
 7.1 地球の形
 7.2 ジオイド
 7.3 地球の質量
 7.4 地球の構造
 7.5 地球の公転
 7.6 地球の自転
 7.7 自転運動の変化
 7.8 自転軸の変移
 7.9 潮汐
 7.10 潮汐摩擦
 7.11 潮汐進化説
 課題

8. 月
 8.1 月の距離と公転軌道
 8.2 月の満ち欠け
 8.3 月の出没
 8.4 月の大きさ
 8.5 月の自転
 8.6 月の大気
 8.7 表面温度
 8.8 月の明るさと色
 8.9 月の表面
 8.10 凹孔の成因
 8.11 月の岩石
 8.12 マスコン
 8.13 内部構造と年齢
 8.14 月の歴史
 8.15 月食
 8.16 月食の計算と観測
 8.17 月食の周期
 8.18 日食
 8.19 日食のひん度と周期
 8.20 日食の観測
 8.21 星食
 課題

9. 太陽
 9.1 太陽の距離
 9.2 太陽の大きさ
 9.3 太陽の自転
 9.4 光球
 9.5 太陽黒点
 9.6 黒点の周期性
 9.7 黒点の本体
 9.8 彩層
 9.9 コロナ
 9.10 コロナの構造とその熱源
 9.11 紅炎
 9.12 フレーア
 9.13 太陽の明るさと放射エネルギー
 9.14 太陽のスペクトル
 9.15 太陽の温度
 9.16 太陽中の元素
 9.17 太陽の内部とエネルギー源
 課題

10. 惑星(I)
 10.1 太陽系
 10.2 惑星の質量
 10.3 惑星の温度
 10.4 惑星の大気
 10.5 水星
 10.6 水星の表面
 10.7 水星の日面通過
 10.8 金星
 10.9 金星の自転
 10.10 金星の物理状態
 10.11 金星の表面
 10.12 金星の日面通過
 10.13 火星
 10.14 火星の自転
 10.15 火星の表面
 10.16 火星の大気
 10.17 火星の温度
 10.18 火星の地形
 10.19 火星の衛星
 10.20 小惑星
 10.21 明るさと大きさ
 10.22 小惑星の群と族
 10.23 小惑星の起源
 課題

11. 惑星(II)
 11.1 木星
 11.2 木星の表面状態
 11.3 木星の物理状態
 11.4 木星の衛星
 11.5 土星
 11.6 土星の表面
 11.7 土星の物理状態
 11.8 土星の環
 11.9 環の本質
 11.10 土星の衛星
 11.11 天王星
 11.12 天王星の環
 11.13 天王星の衛星
 11.14 海王星
 11.15 海王星の衛星
 11.16 冥王星
 11.17 冥王星の衛星
 11.18 未発見の惑星
 課題

12. 彗星と惑星間物質
 12.1 彗星
 12.2 彗星の軌道
 12.3 彗星の明るさと外観
 12.4 彗星の大きさ
 12.5 彗星の尾
 12.6 彗星の本体
 12.7 彗星の起源
 12.8 流星
 12.9 流星雨
 12.10 隕石
 12.11 隕石孔
 12.12 黄道光
 12.13 対日照
 課題

13. 恒星
 13.1 恒星の数
 13.2 恒星のスペクトル分類
 13.3 絶対等級
 13.4 H-R 図
 13.5 恒星の半径
 13.6 光度階級
 13.7 分光視差
 13.8 白色矮星
 13.9 特異星(1)
 13.10 特異星(2)
 課題

14. 連星
 14.1 二重星
 14.2 実視連星
 14.3 連星の質量
 14.4 実視連星の運動視差
 14.5 分光連星
 14.6 食連星
 14.7 食連星の密度
 14.8 近接連星
 14.9 恒星の自転
 課題

15. 変光星
 15.1 変光星
 15.2 変光星の観測
 15.3 脈動変光星
 15.4 ケフェウス座δ型変光星
 15.5 琴座 RR 型変光星
 15.6 乙女座 W 型変光星
 15.7 周期‐光度曲線
 15.8 矮星型脈動変光星と大犬座β型変光星
 15.9 牡牛座 RV 型変光星
 15.10 長周期変光星
 15.11 半規則変光星
 15.12 不規則変光星
 15.13 星雲変光星
 15.14 閃光星
 15.15 爆発変光星
 15.16 ゼロ速度曲面
 15.17 矮新星の変光原因
 15.18 新星
 15.19 新星のスペクトル
 15.20 スペクトルの説明
 15.21 新星の絶対等級と原因
 15.22 超新星
 15.23 銀河系内の超新星
 課題

16. 星の集団
 16.1 星団
 16.2 銀河星団
 16.3 銀河星団の距離と大きさ
 16.4 恒星の集落
 16.5 球状星団
 16.6 球状星団内の変光星
 16.7 球状星団の距離と大きさ
 16.8 球状星団の空間分布
 課題

17. 星間物質
 17.1 星間物質
 17.2 星間吸収線
 17.3 暗黒星雲
 17.4 暗黒星雲の距離と大きさ
 17.5 散光星雲
 17.6 散光星雲の距離と大きさ
 17.7 暗黒星雲の進化
 17.8 散光星雲の進化
 17.9 惑星状星雲
 17.10 星間物質の生成
 課題

18. 銀河系
 18.1 恒星宇宙の開拓
 18.2 銀河系
 18.3 銀河系の自転(その1)
 18.4 銀河系の自転(その2)
 18.5 銀河系の質量
 18.6 銀河系のうず構造
 18.7 銀河系の中心部
 18.8 星種
 18.9 固有運動と視線速度
 18.10 太陽の運動
 18.11 高速度星
 課題

19. 小宇宙とその体系
 19.1 小宇宙
 19.2 小宇宙の分布
 19.3 色とスペクトル
 19.4 小宇宙の距離
 19.5 小宇宙の大きさ
 19.6 小宇宙の質量
 19.7 小宇宙の後退運動
 19.8 擾乱小宇宙
 19.9 小宇宙の電波放射
 19.10 電波小宇宙
 19.11 電波小宇宙の分類
 19.12 セイファート小宇宙
 19.13 とかげ座 BL 型小宇宙
 19.14 マルカリアン小宇宙
 19.15 QSO, クアサール
 19.16 擾乱小宇宙が意味するもの
 19.17 小宇宙の群団
 19.18 小宇宙団内で起こる現象
 19.19 小宇宙の併呑操作
 19.20 局部小宇宙群
 19.21 銀河系の空間運動
 19.22 超局部小宇宙団
 19.23 宇宙の膨張
 19.24 宇宙の大きさ
 課題

20. 恒星と星団の進化
 20.1 質量‐光度関係の説明
 20.2 恒星の進化(その1)――収縮時代
 20.3 恒星の進化(その2)――主系列時代
 20.4 恒星の進化(その3)――巨星時代
 20.5 恒星の進化(その4)――脈動変光星へ
 20.6 恒星の進化(その5)――白色矮星時代
 20.7 超新星の原因
 20.8 ふたたび白色矮星について
 20.9 中性子星
 20.10 パルサー
 20.11 パルス放射の機構と星震
 20.12 ブラックホール
 20.13 電波小宇宙の成因
 20.14 惑星状星雲の成因
 20.15 X 線天体
 20.16 X 線連星の生成
 20.17 パルスとバーストの発生機構
 20.18 白鳥座 X-1
 20.19 X 線小宇宙
 20.20 ガンマ線天体
 20.21 星団の年齢
 20.22 球状星団と銀河恒星層との衝突
 20.23 星団の分解
 20.24 小宇宙の衝突
 20.25 小宇宙の誕生
 課題

21. 太陽系の起源
 21.1 太陽系がもつ性質
 21.2 星雲説
 21.3 遭遇説
 21.4 原始惑星がもつべき性質
 21.5 ワイゼッカーの説
 21.6 シュミットの説
 21.7 アルヴェンの説
 21.8 ホイップルの説
 21.9 ホイルの説
 21.10 惑星体系の数
 21.11 生命を宿す惑星体系の数
 課題

22. 天体望遠鏡
 22.1 望遠鏡
 22.2 屈折望遠鏡
 22.3 反射望遠鏡
 22.4 接眼レンズ
 22.5 倍率、分解能
 22.6 シュミット‐カメラ
 22.7 望遠鏡の装置法
 課題

 増補 天王星について
 増補 海王星、トリトンについて
 課題の解答
 星座
 おもな恒星の固有名
 ギリシア・アルファベット
 惑星の軌道
 惑星の物理表
 衛星の表
 主要天文定数
 星間ガス中の分子
 さくいん