食品酵素高分子学概論(上)
高分子の利用
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長谷川 忠男監修 相沢 孝亮監修 片岡 栄子監修
ISBN4-8052-0072-3
A5判
256頁/\2,200+税
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概要
タンパク質,拡散,多糖類など,食品を高分子化学的に取り扱い,基本的な物質の化学構造と煩雑になりやすい単量体の反応機作を,初心者にも理解できるように説明した.特に食品科学を志向する人に新しい研究過程を示唆し,同時に高分子科学の目標に新鮮な息吹きを与えた.
目次
食品酵素高分子学概論(上) 目次
第I章 高分子の概念
§1. 高分子の利用について
§2. 生物と高分子
§3. 食品と高分子
§4. 高分子とは
§5. 高分子の構造
§6. 高分子物質の栄養的価値
第II章 タンパク質
§1. 動物タンパク質
1.1 筋肉タンパク質
1.1.1 筋肉の組成
1. 筋肉の構造
2. 筋肉の構造タンパク
3. タンパク質の化学
1.1.2 分離法
1. タンパク質の抽出法
2. タンパク質の分離精製法
1.1.3 性質
1. 肉の熟成
2. 肉の変質
3. 肉の塩漬け
4. 肉のくん煙
1.1.4 酵素活性測定法
1.2 乳タンパク質
1.2.1 カゼイン
1.2.2 乳精タンパク質またはホエー
1.2.3 アイスクリーム
1. アイスクリームミックス成分
2. アイスクリームの製法
1.2.4 バター
1. バターの成分
2. バターの製法
3. バターの物性
1.2.5 チーズ
1. カードの成分およびスターター・レンネット
2. チーズの製法
3. チーズの物性
1.3 卵タンパク質
1.3.1 卵白
1.3.2 卵黄
1.3.3 卵タンパク質の物性
1. 卵白の起泡
2. 粘稠度
3. 乳化性
4. その他
§2. 植物タンパク質
2.1 穀類タンパク質
2.1.1 米のタンパク質
1. 米のタンパク質含有量におよぼす要因
2. 米タンパク質のアミノ酸組成
2.1.2 小麦タンパク質
1. 小麦グルテンの定義
2. 小麦タンパク質の存在
3. 小麦タンパク質の分類
4. 小麦タンパク質の溶解性
5. 小麦タンパク質のアミノ酸組成
6. 小麦タンパク質の物性
7. 小麦タンパク質の分離
8. 小麦タンパク質の利用
2.2 豆類タンパク質
2.2.1 大豆タンパク質
1. 大豆タンパク質とは
2. 大豆タンパク質の性質
3. 大豆タンパク質の変性
4. 大豆タンパク質の構造
5. 大豆タンパク質の栄養的意義
§3. 微生物タンパク質
3.1 酵母タンパク
3.1.1 遊離アミノ酸
3.1.2 結合アミノ酸
3.1.3 デオキシリボ核酸
1. 酵母の DNA の構造と組成
2. 酵母の核 DNA
3.1.4 リボ核酸
1. 酵母の巨大 RNA
2. 酵母の伝令型 RNA
3. リボゾーム RNA
4. 酵母の転移 RNA
3.1.5 ミトコンドリア核酸
1. ミトコンドリア DNA
3.1.6 酵母による SCP の生産
1. n- パラフイン
2. 亜硫酸パルプ排液
3. メタノール
4. エタノール
5. 酢酸
3.2 細菌タンパク
3.2.1 細菌細胞のタンパク含量
3.2.2 純タンパク
1. アミノ酸の配列
2. 交差結合
3.2.3 微生物起源の特殊ペプタイド
1. 細菌のきょう膜
2. 細菌壁ペプタイド
3. 抗生物質ペプタイド
3.2.4 核酸
1. 核酸の成分
2. 分布
3.2.5 原料を異にする SCP の生産
1. 天然ガス
2. 水素、炭酸ガス
3. 酢酸
4. メタノール
第III章 核酸
§1. 核酸
1.1 DNA の構造
1.2 RNA の構造
1.3 ピリミジンとプリン
1.4 ヌクレオチドとヌクレオシド
§2. ヌクレオチドとヌクレオシド
2.1 ヌクレオチド
2.2 生化学的に重要なヌクレオチド
2.2.1 アデニン誘導体
2.2.2 ヒポキサンチン誘導体
2.2.3 グアニン誘導体
2.2.4 ウラシル誘導体
2.2.5 シトシン誘導体
2.2.6 ビタミン B 群
§3. 生化学的に重要な核酸の役割り
3.1 DNA の役割り
3.2 DNA の生合成
3.3 RNA の生合成
3.4 動物におけるプリンの代謝
3.5 核酸系調味料
3.6 核酸系調味料の製法
3.7 プリン環の生成法
3.8 天然食品中のヌクレオチド含量
§4. 核酸の分離法
4.1 RNA の分離
4.2 DNA の分離
第IV章 多糖類
§1. 種子・根茎型多糖類
1.1 デンプン
1.1.1 デンプンの定義
1.1.2 デンプンの構造
1.1.3 デンプンの物理化学的性質
1.1.4 デンプンの結晶構造
1.1.5 デンプンの利用
1.1.6 化工デンプン
1.2 コンニャクマンナン
1.2.1 コンニャクマンナンの定義
1.2.2 コンニャクマンナンの構造
1.2.3 コンニャクマンナンの利用
1.2.4 コンニャクマンナンの栄養的価値
§2. 細胞膜構成型多糖類
2.1 セルロース
2.1.1 セルロースの定義
2.1.2 セルロースの存在
2.1.3 セルロースの原料的分類
2.1.4 セルロースの構造
2.1.5 セルロースの性状
2.1.6 セルロースの利用
2.1.7 セルロースの誘導体
2.1.8 セルロースの工業利用
2.2 ヘミセルロース
2.2.1 ヘミセルロースの定義
2.2.2 ヘミセルロースの存在
2.2.3 ヘミセルロースの化学構造
2.3 ペクチン
2.3.1 ペクチンの定義
2.3.2 ペクチンの存在
2.3.3 ペクチンの構造
2.3.4 ペクチンの物性
2.3.5 ペクチンの用途
§3. 海藻型多糖類
3.1 寒天
3.1.1 寒天の定義と存在
3.1.2 寒天の化学構造
3.1.3 寒天の特性
1. ゼリー性
2. 栄養
3. その他の特性
3.1.4 寒天の利用
3.2 カラギーナン
3.2.1 カラギーナンの定義と存在
3.2.2 カラギーナンの分子構造
3.2.3 カラギーナンの性質
1. タンパク質との反応
2. 水ゼリー形成能
3. ゼリー化と pH
3.2.4 カラギーナンの用途
3.3 アルギン酸
3.3.1 アルギン酸の定義と存在
3.3.2 アルギン酸の構造
3.3.3 アルギン酸の利用
§4. 微生物型多糖類
4.1 デキストラン
§5. 動物起源型多糖類
5.1 グリコーゲン
5.1.1 グリコーゲンの定義
5.1.2 グリコーゲンの構造
5.2 キチン
5.2.1 キチンの定義
5.2.2 キチンの化学構造
§6. 植物ガム質(ガム類)
6.1 ローカストビーンガム
6.1.1 化学構造
6.1.2 ローカストビーンガムの性質
6.1.3 ローカストビーンガムの用途
6.2 グアーガム
6.2.1 グアーガムの化学構造
6.2.2 グアーガムの性質
6.2.3 グアーガムの用途
6.3 アラビアガム
6.3.1 アラビアガムの化学構造
6.3.2 アラビアガムの性質
6.3.3 アラビアガムの用途
6.4 ガッティガム
6.4.1 ガッティガムの化学構造
6.4.2 ガッティガムの性質
第V章 レオロジー
§1. レオロジーとは何か
§2. 食品レオロジー
§3. レオロジーの力学的基礎
3.1 弾性
3.1.1 フックの法則
3.1.2 ヤング率
3.1.3 剛性率
3.1.4 体積弾性率、圧縮率
3.1.5 ポアソン比
3.1.6 弾性定数、E, k, n, σの間の関係
3.1.7 ゴム状弾性
3.2 粘性
3.2.1 粘性に関するニュートンの法則
3.2.2 非ニュートン粘性
3.2.3 粘弾性
§4. レオロジーの測定法
§5. 食品レオロジーの研究例
第VI章 包装
§1. 食品包装の目的
§2. バリヤー性
2.1 防湿性と防水性
2.2 気体の透過性
2.3 紫外線透過性
2.4 その他のバリヤー性
§3. 食品包装材としてのプラスチック
3.1 プラスチックの分類と反応機構
3.2 食品包装用プラスチック
§4. 食品の包装およびその形態
4.1 密封法
4.2 包装による食品の腐敗防止
4.3 生鮮食品の包装
4.4 加熱食品の包装
4.5 乾燥食品の包装
4.6 冷凍食品の包装
4.7 流動性食品の包装
4.8 果物、蔬菜類の包装
§5. プラスチック廃棄物の処理問題
§6. プラスチックフィルム容器の衛生問題
さくいん
索引
欧文索引
人名索引
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