高分子の本質

基礎化学編
表紙
金剛他著
牧 広監修

ISBN4-8052-0046-4

A5判

324頁/\2,200+税



概要

高分子とは多数の家族を収容した高層住宅のようなものである.この煩雑な高分子をどう理解するか.著者はまず,家族(分子)の歩んできた履歴をたどる.なぜ分子が大きいか,なぜ分子量が大切か,家族同士の交際(結晶)はどうであるかなど,物性の理解に必要な分子の化学的挙動を明確にする.

目次

1. 高分子という名の小さな巨人
 物質観の変遷と高分子の概念
2. 電子のふるまい
 結合のはなし1
3. ポリマー誕生のひみつ
 結合のはなし2
4. ポリマー集団の団結力
 結合のはなし3
5. 高分子らしさを求めて
 分子量のはなし
6. 生まれたらまずめかたをはかる
 分子量測定のはなし
7. 鎖分子の運動と力学的な性質
 鎖状高分子の統計的形態とその運動
8. 温度とくさり分子の運動
 力学転移とガラス転移
9. 高分子が溶けると
 溶液中の広がり、粘度、膨潤など
10. 結晶になるためには
 立体規則性のはなし
11. ポリマー団地の設計図
 結晶のはなし
12. 合成化学のレパートリー
 炭素資源のはなし
13. 連鎖反応のすじがき
 ラジカル重合のはなし1
14. 連鎖反応の舞台装置
 ラジカル重合のはなし2
15. 不対電子のパントマイム
 イオン重合のはなし
16. “とんび”に“たか”を生ませる
 共重合のはなし
17. 一人ずつ仲間をふやす
 逐次反応のはなし

 さくいん(用語集をかねて)