温泉学
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湯原 浩三著 瀬野 錦蔵著
ISBN4-8052-0037-5
A5判
304頁/\2,330+税
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概要
温泉に関する従来の地質学,地球物理学,地球化学上の研究成果を整理し,温泉を自然現象の一つとして主に理学的な面から詳説.火山学と陸水学の中間に位置を求めて世界で初めて「温泉学」としての体系化を試みたものである.
目次
1. 序論
1.1 温泉の定義
1.2 温泉の3要素と温泉学の意義
1.3 温泉水の性質による分類
1.4 温泉の湧き出し方による分類
2. 温泉の分布と地質
2.1 世界の温泉分布
2.2 日本の温泉分布
2.3 温泉と地質
2.4 温泉変質帯
2.5 温泉の配列と地質構造
2.6 温泉の分布と地殻変動
3. 温泉水の流動
3.1 地中での流体の運動
3.2 帯水層
3.3 海岸における温泉水と海水の静的釣合
3.4 定常揚水井
3.5 温泉の水位と湧出量の関係
3.6 温泉静止水頭の分布と温泉脈
3.7 湧出量の変化
3.8 降雨による湧出量または静止水頭の変化
3.9 潮汐およびセイシによる湧出量または静止水頭の変化
3.10 気圧変化による湧出量または静止水頭の変化
3.11 河川・湖沼の水位と湧出量または静止水頭の変化
3.12 付近温泉の影響による湧出量または静止水頭の変化
3.13 非定常揚水井
3.14 温泉密集地域での揚水
3.15 温泉湧出量の永年変化と温泉の寿命
3.16 温泉の部分的衰退
3.17 注水法による温泉の増量
4. 温泉の熱
4.1 泉温
4.2 普通の土地の地中温度
4.3 温泉地の地中温度
4.4 地中温度におよぼす温泉井の影響
4.5 温泉井内の垂直温度分布
4.6 泉温の変化
4.7 引湯の冷却
4.8 地層中での熱対流の発生
4.9 地層中の対流運動
4.10 温泉地からの放熱量
4.11 地温探査法
5. 温泉水の性質
5.1 温泉水の物理的性質
5.2 温泉水中の重水濃度
5.3 温泉水中の溶解成分
5.4 塩化物泉
5.5 硫酸塩泉
5.6 炭酸泉
5.7 微量成分
5.8 溶解成分相互の関係
5.9 溶解成分の変化
5.10 温泉ガス
5.11 放射能泉
6. 地熱現象
6.1 噴気孔と沸とう泉
6.2 噴気の測定
6.3 噴気井内の垂直温度分布
6.4 孔口圧と噴出量、温度、その他との関係
6.5 孔井内での熱水の沸とう
6.6 孔井内での沸とう面または水位の変動
6.7 孔井内での熱対流
6.8 噴出量その他の時間的変化と噴気井の寿命
6.9 噴気井の相互影響と温泉に対する影響
6.10 間欠泉
6.11 間欠泉の機構
6.12 地熱地域における地熱流体の流動と熱水系
6.13 地熱発電
7. 温泉の成因
7.1 古典的諸説
7.2 非火山性熱源
7.3 火山性熱源
7.4 温泉水の由来
7.5 化学成分の起源
7.6 火山性熱源の寿命
索引
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